2025新春討論会
毎年正月明けのこの時期に開催されてきた市民運動グループの新春討論会が、今年も12日の午後1時から、有志の呼びかけで開催されました。
毎年、その時々の政治情勢や運動課題などについて、何人かから問題的を受け、討論する形式で開催されてきました。私が、最初にこの新春討論会に参加したのは、2001年頃だったと記憶しています。その後、毎年というわけではありませんが、ほとんど毎回、正月明けの一つの行事として日程に入れ参加してきました。
今年は、少し趣向を変えて最初に、講師からの問題提起を受けることになりました。問題提起者は、「NPO法人ピースデボ」代表の湯浅一郎さんです。湯浅さんは、1975年から2009年まで旧通産省・中国工業技術試験所(呉市)に勤務しながら、芸南火電、松枯れ農薬空中散布、海洋開発など多くの公害反対運動に参画し、1989年には、ピースリンク広島・呉・岩国を結成し、その中心として活動してきました。
ピースデポの仕事で、上京されて以来、ゆっくりと話を聞く機会がなかったのですが,今回「資本主義の現在。21世紀、人類はどこへ向かうのか?」のタイトルで、「生物多様性」と「共通の安全保障」の二つのテーマで、それぞれ問題提起をいただき、討論を深めました。
余談ですが、湯浅さんがピースデポの専従として東京に行くことになった時、湯浅さんを支援する気持ちで、ピースデポの正会員に入会(年会費12000円)し、今も継続しています。
今回の参加者の中心は、戦争させない・9条壊すな!ヒロシマそうがかり行動実行委員会のメンバーですが、同実行委員会では、これまで環境問題についての論議を深めてきませんでしたので、この機会にこの問題への理解を深めようと今回このテーマが選ばれました。
第1テーマの「生物多様性」では、「太陽系の一角に自分が生きている。過去の中に現在があり、現在の先に未来がある。自分は時間が経つとよくなると思っていたが、今は時間が経つと悪くなっていく。生物多様性の低下に対する危機感をもたなければならない。」と前置きし、瀬戸内海、辺野古、祝島の問題を例にしながら、政府の進める生物多様性国家戦略の問題点を提起し「閣議決定した第6次生物多様性国家戦略の推進を法的拘束力がないことを理由にこれまで通りの施策を強行するなら、未来への国家による犯罪が続くことになる。これを止め、変革を推進するのは市民の力しかない」と締めくくりました。
第2のテーマ「共通の安全保障」では、「日本は、憲法9条に依拠した外交政策を創り出す責務があるし、与野党逆転の中でチャンスはある。市民は、日米軍事一体化や日米韓をはじめとした多国間共同演習の日常化に反対していくことが重要だ」とし「軍事力が平和を担保するとの常識から、軍事力によらない安全保障体制の構築、脱軍備への道を拓くことが必須であり、状況を変えるのは民衆の意思と行動だ!」と締めくくり二つの講演が終わりました。
その後、参加者の意見交換が行われました。
午後5時までの討論が終わると、持ち込んだ食べ物飲み物での恒例の新年会です。毎年のことですが、一番盛り上がるのは、この時間です。みんな言いたいことが山ほどありますので、あちらで、こちらで議論の花が咲き,今年一年の運動の強化を誓い合いました。
いのちとうとし
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