音楽が好きになる理由は何でしょうか? ----音楽のセンスの良さ?楽器が弾けるから?音楽理論の理解?それとも?---
音楽が好きになる理由は何でしょうか?
----音楽のセンスの良さ?楽器が弾けるから?音楽理論の理解?それとも?---
音楽の好きな人は多いようです。その証拠にテレビのドラマだけではなく、ニュース番組でも音楽がないと、何となく白けてしまいます。アニメの音楽はそれだけでベストセラーになったりしています。
では何故、音楽が好きになるのかということを考えて見ましょう。音楽通を自認している人なら、「自分には音楽のセンスがあるから」ということを自然に感じているでしょうし、それが理由だと思っていても不思議ではありません。あるいは、楽器の弾ける人は、楽器を通しての音楽との関係が深いことを日常的に感じているでしょうから、それが理由だと考えるかもしれません。あるいは音楽理論に精通している人なら、理論的な理解の深さが自分の音楽理解の基礎になっていると考えるかもしれません。
「好きになる」を「心に響く」と言い換えると、音楽が心に響くためには何が必要なのか、という問と「音楽が好きになる理由は何か」という問とは、ほぼ同じ意味を持つのではないかと思います。それについて、大阪学院大学の谷口高士教授は次のような説明をしています。
音楽を 「心に響かせる」ためには何が必要なのか。楽曲が持つ感情成分や作品の 完成度(それを実現させる作曲や演奏の表現力)はもちろんだが,受け止める人にとって大切なのはそれを見極める力,作品の内包する意味を理解する力である。それはすなわち音楽の認知的枠組みの洗練であり,また,新たなものを受け入れていく柔軟さである。これらは必ずしも音楽の専門教育で身に付くことではなく,日常生活の中で触れる様々な刺激に対して敏感であること,多くの曲に深く接することが必要だろう。そのためには,音楽の受容の在り方を左右する鑑賞態度も重要である。また,感情体験や出来事の記憶と音楽との結びつきによって,音楽は独立して存在するものではなく,人生と深く関わるものとなる。従って,音楽を聴いたり演奏したりする行為やそのための準備そのものを楽しむこともまた,この結びつきを深める 。
専門的かつ深遠な真理のような気がしますが、でも子どもの頃からの経験に照らすと、ラジオで良く流れていた歌が好きだったとか、車で両親の好きだった曲を何度も聞いたというようなことがきっかけなのかもしれません。
実はその通りだということを、音楽好きの息子が教えてくれました。つまり、何度も何度も同じ曲を聞いていれば、その曲が好きになる、という因果関係は多くの実験によって確認されているというのです。何かに接触する回数が多くなるとその「何か」に好意を抱くようになる、という因果関係を「単純接触効果」というのだそうです。
この研究結果は1960年代後半にザイアンス(Zajonc, R.B.)によって示され、その後も研究が続いているとのことです。
その「何か」は音楽に止まらず、味や図形、写真や漢字等々、ほぼ全てのものが対象になるとのことです。
最近ではあまり見られなくなったのかも知れませんが、職場を毎日のように訪れる「おばちゃん」のようなイメージの人が職場の皆と仲良くなって、次々と生命保険の契約を取って行くという話が良くありました。これなど、単純接触効果の典型例なのかもしれません。
白戸家のお父さんをイメージにしたフリーWi-Fiのサイン
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Train_interior_of_Toyama_Chiho_Railway_10030_series_05.jpg
naosuke ii, CC BY 2.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/2.0>, via Wikimedia Commons
コマーシャルでは、ソフトバンクの「白戸家」のお父さんの姿に最初は違和感を持っていても、いつの間にか定番として受け入れてしまっていること等ももう一つの例かも知れません。
[2021年12月2日 イライザ]
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今日は笑わせていただきました。
笑点なら座布団が何十枚も必要です。
ネット上には、アフターコロナにも価値のあるコンテンツが次々に公開されています。
ところで、私は30年くらい、手書きで文章を書いていませんが、手書き、キーボード入力、音声入力と、効率的になることに反比例して、ミスは多くなっています。昔は、メールでも間違いに気づくとあとで訂正したりしていましたが、最近は相手も分かるだろうと放っています。もしかすると笑われていることもあるかも知れないと思いました。
投稿:工場長 2020年4月22日 (水) 07時36分
コメント有り難う御座いました。
入力ミスが多くなったのは、私も同じです。でも、眼も随分悪くなってしまい、ミスの程度がとても耐えられなくなったので、最近ではフォントサイズを大きくして、送信する前に必ず、一度はゆっくりプルーフ・リーディングをしています。それでもミスの根絶には至っていないのが、残念ですが。
投稿:イライザ2020年4月22日 (水) 22時37分
ところが、昨日の会見で釜萢敏常任理事は「2月の段階で言ったことは、体調が悪いからといって皆さんすぐに受診されるわけではないので、いつもと違うという症状が、少なくとも4日続いたら、普段はあまり受診をされなくても、今回に関しては相談して欲しい、という意図で、特に感染の蔓延が疑われる状況では、基礎疾患があったり高齢の方や、妊娠していたり、リスクの高い方は、いつも体調が違うと思われたら、すぐに相談して頂きたいということで、これまでの方針と大きく変わるというわけではない」と説明されており、些か驚きました。
投稿:工場長 2020年4月23日 (木) 08時32分
コメント有り難う御座いました。
37.5度、4日間というのは、マスコミも含めて、ほとんどの人は、受診できるあるいは相談に乗って貰える最低限の条件として受け止めていたのではないでしょうか。たとえば、あるコメンテーターは、「37度5分もあったら苦しくてとても4日間我慢してはいられない。それでも診察して貰えないのは困る」ということを言っていました。
それに、症状が重いと自覚して、指定された番号に電話をしてもPCR検査もして貰えないし、自宅で様子を見るようにと言われたという、ネット上の報告もかなりありました。マスコミでも取り上げていたのですから、その当時それに対してのコメントならまだ分りますが。
投稿:イライザ 2020年4月23日 (木) 11時55分
正直、このコメントには驚きました。
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は、諮問機関としては異例の記者会見を行っていますが、それは政府の発表や行政文書だけでは、国民に必要な情報が伝わらないだろう、国民により正確な情報を伝えようという意向があってのことだろうと考えていました。
ところが、2月に発表したことの真意が伝わってなかったということを今頃言い出すということは全く理解のできないことです。メディアを見ればすぐに分かったはずの、国民にどう伝わったのかということを全く確認しなかったのか、それとも無視していたのか、それこそ何か配慮や忖度があったのか、いずれにしても驚きました。
投稿:工場長 2020年4月23日 (木) 16時00分
「工場長」様
コメント有り難う御座いました。
3月2日の「見解」も「専門家」の結論という形で出されているのですから、そこに、不正確な内容が含まれていることは大問題です。特にこの頃から、「専門家」の発言には不信感を持たざるを得なくなりました。
名指しまではしませんが、信頼できない人に交じって、信頼できる専門家のいることは、とても有り難いと思っています。
投稿:イライザ 2020年4月24日 (金) 12時32分
押谷教授は4月18日の日本感染症学会で「厚労省の検査基準(37.5度以上の発熱4日以上など)の決定には私もクラスター班も一切関わっていない」と発表したと報じられています。あの人達は一体何のためにいるのでしょうか。
投稿:押花 2020年4月26日 (日) 20時34分
コメント有り難う御座いました。
重要な点なのですが、「専門家」たちの苦しい言い訳で、自分たちの価値を貶めていますね。この点については、4月22日には、「工場長」さんが、釜萢敏常任理事の言葉を引用してくれています。
「2月の段階で言ったことは、体調が悪いからといって皆さんすぐに受診されるわけではないので、いつもと違うという症状が、少なくとも4日続いたら、普段はあまり受診をされなくても、今回に関しては相談して欲しい、という意図で、特に感染の蔓延が疑われる状況では、基礎疾患があったり高齢の方や、妊娠していたり、リスクの高い方は、いつも体調が違うと思われたら、すぐに相談して頂きたいということで、これまでの方針と大きく変わるというわけではない」
今度は、押谷教授ということですね。
ここで取り上げた3月2日の「見解」に見られる「忖度」と、同工異曲ですね。
投稿:イライザ2020年4月27日 (月) 12時51分
今日の国会で加藤功労大臣も「37.5度が4日も続いたら相談して欲しい、いつもと様子が違ったらすぐに相談して欲しいと言っていたが誤解されており、それは何度も訂正した。保健所のせいではなく、皆でやらないといけない」という答弁、誤解は保健所のせいで厚労省のせいじゃない、ということですね。こういうのを歴史修正主義というのでしょうか。
投稿:国会ウォッチャー 2020年4月29日 (水) 16時03分
「国会ウォッチャー」様
コメント有り難う御座いました。
本当に酷いですね。このところずっと腹が立っています。
でも、これって、「歴史」と言うより「昨日の今日」ですから、「舌の根の乾かぬ内に」、またまたの「責任転嫁」のような気がします。
4、5日は待って様子を見る、という指示に従って急に容体が悪化し、亡くなった方がいるのですから、真摯に責任を取って欲しいと思います。
投稿:イライザ2020年4月29日 (水) 16時50分