「受け継ぎ、語り継ぐー広島の参加と被爆者の思い-」
平和公園にある国立広島原爆死没者追悼平和祈念館が、今月7日から来年2月28日までの会期で、「被爆80周年企画展 受け継ぎ、語り継ぐー広島の惨禍と被爆者の思いー」を開催しています。
この企画展は、2002年度から始まり、その年ごとのテーマによって、地下一階の企画展示室で一年間(初年度は除く)の企画として毎年開催されています。
今年の企画展についてチラシには次のように書かれています。
「国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、15万編の被爆体験記を収集・保存・公開しています。被爆から80年。被爆者の書き綴った手記は、原爆被害の実相を訴え続けてきました。企画展では、広島の惨禍と被爆者の思いを、映像や資料を交え体験記で紹介します。」
ですから、今年の企画展は、従来の「企画展示室」だけでなく、その向かい側にある被爆体験記を公開している「体験記閲覧室」も会場となっています。
「企画展示室」では、大型スクリーンで被爆者の証言や原爆の絵。写真などによる映像作品によって,被爆体験記が紹介されています。
同会場には、体験記の直筆原本や関連資料等が展示されています。
前回までは、会場内は写真撮影禁止でしたが、今回は撮影がOKとなっていますので、こうした資料を紹介することができるようになりました。
大型スクリーンに流れる映像は、約20分です。外国人の姿もおおくみることができます。気づいたことは、この外国人たちは、最後まで熱心にきちんと見ていることです。
今回の企画展では、先に紹介した撮影許可だけでなく、もう一つ新しい試みがあります。
それは、パンフレットが造られ、無料配布されていることです。
パンフレットには、上映されているビデオの構成(1.被害の概要:高橋滋さんの証言、2.地域社会と家族の崩壊:常松民子さんの証言、3.精神的・心理的打撃:可愛川孝雄さんの証言、4.長期的・持続的な障害:藤井八枝さんの証言、5.次世代へのメッセージ:木村緋紗子さん)や、登場する5人の被爆体験記の全文が、関連する写真や市民が描いた原爆の絵とともに掲載されています。
このパンフレットを手にするだけでも企画展を見学する価値があると思います。
次世代へのメッセージで紹介されている木村緋紗子さんは、仙台で活動を続けておられますが、基町高校が行っている被爆体験をもとに描く「原爆の絵」制作に協力するとともに、日本被団協の代表理事の一人として昨年のノーベル平和賞授賞式に参加されました。ビデオでは、そのことも紹介されています。
来年2月28日までという長丁場の企画展ですので、ぜひ会場に行ってほしいと思います。
いのちとうとし
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