原水爆禁止広島県協議会第94回総会
27日は、ノーベル平和賞授賞式報告会に続き、午後7時から原水爆禁止広島県協議会第94回総会が開催されました。
高橋克浩代表委員の司会で開会し、議長にアイ女性会議の貴田月美さんを選出し議事が進行しました。
最初に、秋葉忠利代表委員があいさつ。
秋葉さんは、「この総会は、歴史的な総会です。私たちには時間が限られています。被爆者のお元気なうちに核兵器の廃絶を実現するということです。本当に我々がそれを活動の目標に据えるとするならば、その目標年は2045年しかありません。被爆100周年までに核兵器の廃絶を行うそれまで20年間です。20年間という時間はあっという間です。
その間に何をすればいいのかということを考えると、私たちのエネルギーをそれに集中するということが一つの可能性として考えられます。」とし、そのために「運動の輪を広げることによって核兵器の廃絶に対するエネルギーも増しますし、それから他の関連をしている活動についてももっともっと大きな成果が上がるはずです。それが相乗効果として早期に核兵器を廃絶させることにつながります。」さらに「我々が主導して世界に広めて、そして日本政府も変え、核保有国を説得して核の廃絶に持っていく。それを諦めてしまったら最初から何もできません。諦めずに目標を設定して、そのためにまず一歩を踏み出すということが一番大事だと思います。」と総会の課題を提起しました。
その後、大瀬敬昭事務局長が、2024年度活動報告、2025年度活動方針、財政関係の収支報告、予算案を提案し、審議に入りました。
被爆80周年の今年度の活動方針は、特に、原水禁運動の若い世代への継承の強化、そのための原水禁学校の開催、「県原水禁結成70周年の歩み」の発行、核兵器禁止条約の署名・批准を求める活動の強化、10月に開催される「核被害者フォーラム」への支援、被爆者援護法への国家補償を明記させるための取り組みの強化などが柱となっています。
参加者からの意見は、「ホームページ、SNSを活用して、さまざまな活動を事前に周知して欲しい」「被爆者援護法への国家補償の明記はどんな意味を持つのか」などが出されました。これらに対し、「さまざまな行動計画については、ホームページだけでなく、メールによる発信によって個人会員を含めて周知できるように改善する」「援護法への国家補償の明記については、なぜ必要なのか、どんな意味を持つのかを改めて学習するため場を持つこと」が事務局から提案され、承認されました。
「被爆者援護法への国家補償の明記」は、ノーベル平和賞授賞式での田中煕巳代表委員が、受賞演説の中で特に強調されたことであり、関心が深まっていますので、出来るだけ早い時期に学習会を開催したいと思います。
そうした質疑の後、全員の拍手で、提案した議案全てが承認されました。
最後に自治労副委員長の檪原研介さんが、総会宣言を提案し拍手で確認されました。総会宣言の一部を紹介します。
私たち原水禁の運動は、核兵器の廃絶に留まらず「核と人類は共存できない」と原発を始めとした「核の商業利用」にも反対してきた。そしてウラン採掘から始まる核社会の中で被曝させられた核実験をはじめとする、すべての核被害者の救済を求めてきた。これ以上の核被害者を作らせないためにも核兵器廃絶への取り組み、脱原発への取り組みもいっそう強め非核社会を作らなければならない。 被爆者は高齢化し、被爆体験を直接聞くことが困難になる中で、若い世代への運動の継承が求められている。高校生や大学生を始め、核兵器や原発の存在に疑問を持ち、活動を主体的に行おうとする若者も生まれている。そうした中心に「高校生平和大使」「一万人署名行動」を行う高校生がいる。こうした若者たちと原水禁運動を中心的に支えてきた労働運動や市民運動がいっそう手を携え、被爆者が「二度と自分たちと同じ思いを他の誰にもさせるわけにはいかない」と語ってきた原点に学び、「核も戦争もない社会の実現」へと歩んでいく1年にしていくことを改めて決意し総会宣言とする。 |
貴田議長が解任され、総会は無事終了しました。貴田さん、ご苦労様でした。
いのちとうとし
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