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2024年12月 3日 (火)

「広島市平和記念都市建設法」と第1回「平和宣言」

1日の午後1時半から平和記念資料館メモリアルホールで、「広島平和記念都市建設法75周年記念イベント」が開催されました。

イベントは、「広島平和記念都市建設法制定から75年の現在、広島の復興の原点と被爆者の想いをもう一度学び直すことから広島の未来について考える」ことをテーマに、二部の構成になっていました。

第一部は、「広島平和記念都市建設法」についての解説です。解説者の名前を聞いてびっくりです。このブログでも何度か取上げてきた「平和の鐘」で多くの示唆を与えていただいてきた「響け!平和の鐘実行委員会代表」の高東博視さんです。

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高東さんの話しは、三つの視点「①法の誕生の経緯②法の理念と骨子③法の制定過程」からのお話でした。広島平和記念都市建設記念法については、制定70周年の講演会の様子をこのブログ「広島平和記念都市建設法」制定70周年: 新・ヒロシマの心を世界にで紹介したことを思い出しながら聞きました。

広島平和記念都市建設法は、ややもすると復興に大きな役割を果たしたことが強調されますが、第一条の目的では「この法律は.恒久の平和を誠実に実現しようとする理想の象徴として、広島市を平和記念都市として建設することを目的とする」とされています。残念ながら、いまの広島市政には、この目的を誠実に追求しようとする姿勢が感じられません。そんな思いを持ちながら高東さんの話を聞きました。

高東さんとは、メールや電話で何度もやりとりをしながら一度もお会いすることができていませんでしたので、講演の後の休憩時間中にあいさつを名刺交換することができました。

第二部というかこちらがメインですが、「真の平和都市ヒロシマの願いとは・・・」と題した浜井順三さんの講演です。浜井さんは、「原爆市長」の著書がある公選によって初めて広島市長になり復興に尽力された浜井信三さんの息子さんです。

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浜井さんの話しの後、中国新聞水川恭輔解説委員との対談があったのですが、浜井さんのお話は、私の能力では解説できませんので、浜井さんが何度も強調された第1回(1947年8月6日)の「平和宣言」の全文を紹介します。この宣言の中から、浜井順三さんが強調された「平和を希求する広島の役割」を考えて欲しいと思います。


平和宣言

本日、歴史的な原子爆弾投下2周年の記念日を迎え、われら広島市民は、いまこの広場に於て厳粛に平和祭の式典をあげ、われら市民の熱烈なる平和愛好の信念をひれきし、もって平和確立への決意を新たにしようと思う。

昭和2086日は広島市民にとりまことに忘れることのできない日であった。この朝投下された世界最初の原子爆弾によって、わが広島市は一瞬にして潰滅に帰し、十数万の同胞はその尊き生命を失い、広島は暗黒の死の都と化した。しかしながらこれが戦争の継続を断念させ、不幸な戦を終結に導く原因となったことは不幸中の幸いであった。この意味に於て86日は世界平和を招来せしめる機縁を作ったものとして世界人類に記憶されなければならない。われらがこの日を記念して無限の苦悩を抱きつつ厳粛な平和祭を執行しようとするのはこのためである。けだし戦争の惨苦と罪悪とを最も深く体験し自覚する者のみが苦悩の極致として戦争を根本的に否定し、最も熱烈に平和を希求するものであるから。

又この恐るべき兵器は恒久平和の必然性と真実性を確認せしめる「思想革命」を招来せしめた。すなわちこれによって原子力をもって争う世界戦争は人類の破滅と文明の終末を意味するという真実を世界の人々に明白に認識せしめたからである。これこそ絶対平和の創造であり、新らしい人生と世界の誕生を物語るものでなくてはならない。われわれは、何か大事にあった場合深い反省と熟慮を加えることによって、ここから新らしい真理と道を発見し、新しい生活を営むことを知っている。しかりとすれば今われわれが為すべきことは全身全霊をあげて平和への道を邁進し、もって新らしい文明へのさきがけとなることでなければならない。

この地上より戦争の恐怖と罪悪とを抹殺して真実の平和を確立しよう。

永遠に戦争を放棄して世界平和の理想を地上に建設しよう。

ここに平和の塔の下、われらはかくの如く平和を宣言する。

1947年(昭和22年)86

広島平和祭協会長・広島市長 浜井 信三


ところで、一昨日紹介した国際シンポジウム「グローバルに核被害をとらえ直す」でも、この「広島平和記念都市建設記念法75周年記念イベント」でも、「核と人類は共存できない」が強調されましたが、その「核」が核兵器にとどまっていることに強い違和感を持たざるを得ませんでした。

いのちとうとし

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