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2024年8月27日 (火)

観音橋の今―つづき

かつての道路の跡は確認できたのですが、被爆した欄干を見つけることは出来ませんでしたので、他に何か関わりのあるものは残っていないかと、埋立て地に建てられた建物の周囲を歩いてみました。

暑い盛りですので、歩いている人の姿はありません。埋立て地の跡と思われる土地には、2軒のノリ屋さんの看板を目につきます。店頭売りをされている南側のノリ屋大黒屋に入って「以前あった観音橋のことについて調べているのですが、何かご存じないですか」と尋ねたのですが、「私は、よく分かりません」という返事でした。

外に出て少し北側に建っているもう一軒のノリ屋さん山城屋の建物をみると、入り口左側に定礎時の石板があります。

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「定礎」の文字の右側に縦書きで「浜井信三書 昭和四十二年十二月」と刻まれています。これだと思い、写真を撮ることにしましたが、山城屋さんの玄関前ですので、一応断りを入れようと思い、玄関を開け中にはい入りました。

奥の事務所に3人の姿がありましたので、声をかけました。するとそのうちのお一人が、近づいてこられ話を聞いてくださいました。

「定礎の看板の写真に撮りたいのですが」というと、「どうぞどうぞ」といいながら、一緒に外に出て来られ、次のような話をしていただきました。

「このビルは、天満川が埋めたれられた場所に建てられてものですが、もともとはノリ業界の組合の建物として建てられたものです。埋立て地は、広島市が所有しており、企業や個人の建物を建てることが出来ないため、協同組合の建物を建てることで許可を得たという風に聞いています。その時に、力を貸していただいたのが当時の浜井市長だったということで、この定礎板の文字も浜井市長に依頼したようです。その後私共の会社が譲り受けて、そのまま今も使用させていただいています。」

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浜井市長は、昭和42年(1967)5月に退任されていますので、話しにあったように市長時代にノリ業界がこの建物を建てることを許可されたという縁があったことになります。

話し終わると一端事務所に引き返し、写真を手に出てこられました。

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「この写真は、私共のビルが写っているからといって、どなたか今は分かりませんが、その方からいただいたものです。額に入れて大切に保存しています。」

写された時期は、不明ですが、手前の観音橋と共に後方に埋立て地に建つビル群が写っています。

「観音橋の面影が残っていないかと探しています」というと「確か、欄干が残っていたはずです。」と、最初に私が訪れた場所に一緒に移動しながら、「家が舟入にありましたので、観音橋ではよく釣りをしたことを覚えています。」と当時の様子を懐かしそうに話していただきました。

現場に着くと、「あっ欄干が無いですね」といいながらコンクリートブロックを指さしながら「ここにあったのですがね。いつ撤去されてしまったのですかね」と、少し残念そうな顔。

「他に何か縁のものは無いですか」と尋ねると「確か、看板が立っていますよ」と2号線の歩道を西の方に向かって一緒に歩きながら探していただきました。約100m程先に看板がありました。

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使われている写真は、新観音橋の工事中の写真ですが、縦書きの見出しには「埋立てられてもなお残った観音橋」と書かれています。地元の人の思いがこもった見出しだなと思いました。

山城屋さんとは、お礼を言ってここでお別れをしました。

名前を伺うのを忘れてしまったのですが、山城屋さんのお陰で、いろいろ新しい事実を知ることが出来ました。感謝です。

私の観音橋をめぐる旅もようやく終わりです。

いのちとうとし

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コメント

最下段の2枚の写真左の方 3車線に見えます 1番左の車 トラック荷台後方に見えます 運転席側ではありません 不思議な場面です このトラックは逆走です 不思議です

さとうさん
コメントありがとうございます。
ここに写ってる道路は、観音橋に続く道です。
西詰から東を望んだ写真ですから、左側が新観音橋です。
そのようにみて欲しいと思います。

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