「広島ブログ」

2024年6月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 2024平和といのちと人権を!5.3ヒロシマ集会に450人が結集 | トップページ | ヒロシマとベトナム(その58-2) ~南シナ海をめぐる動向-2の2~ »

2024年5月 5日 (日)

ヒロシマとベトナム(その58-1) ~南シナ海をめぐる動向-2の1~

両国とも「古来、わが領土」と主張

南シナ海で繰り広げられている中国、台湾、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイの6カ国による領有権争い、ベトナムと中国の関係を見ることにします。

24551

(資料をもとに筆者作成)

両国とも「古来、わが領土」と主張しています。中国はその根拠として幾つかの文献名を上げていますが、最も古いのが中国は元の時代の航海家、汪大淵(おうたいいん)が1350年に南海諸国を旅行して得た見聞を地理・物産・風俗をまとめた『島夷志略』(とういしりゃく)です。他にも明の時代(14世紀後半~17世紀中頃)に書かれた『順風相送』、明から清の時代に漁師が書き伝えた航海伝書の『更路簿』などが挙げられています。

2017年5月2日、中国共産党・中国外文出版発行事業局が管理・運営するニュースサイト「中国網」(チャイナネット)の日本語版が、「漁師が伝える南中国海における航行経験の秘本」として『更路簿』を取り上げ、「中国の漁師は正確な地図とナビがない時代でも、順調に南中国海で操業し、南洋に下り取引を行うことができた。これはすべての船長が必ず持つ航海図だった。記載されている航路、航海要領、気象・水流は、多くの漁師がその血で手にした『命の航路』だ。西沙・南沙諸島が中国の領土・領海であることの、力強い証拠となっている。」と報じました。

中国学者である斎藤道彦氏(中央大学名誉教授)は、『南シナ海をめぐる領有権対立の歴史』の中で、「(『島夷志略』は)中国がこれらの島々を『命名した』という主張は『南海諸島』に関しては見られず」、「歴史的資料の根拠とする部分の記述の具体的引用も見られない」、「『順風相送』は航海のルートを示したもので領土・領海を示したものなどではない」と述べています。また『更路簿』についても、「内容は南海諸島への往来やそこでの生産活動のための航海案内書」であり、「中国の各王朝に領有意識」や「実効支配があったということも確認できない」と述べています。

24552

2017年5月2日配信の「中国網」(チャイナネット)より

一方、ベトナムも「古来、チュオンサ群島とホアンサ群島はベトナムの領土であった」と主張しています。

1979年9月28日、ベトナム外務省・国家国境委員会が発表した「ホアンサ・チュオンサ両諸島に関するベトナムの主権」、全96頁をアジア・アフリカ言語文化研究所・研究員の西野範子さんが2012年に翻訳されています。それには、1701年にフランスから中国に渡った宣教師の手紙に「パラセルはアンナン王国に属する」と書かれていること、「1774年、阮(グエン)朝下で作成された地図にバイカットバン(黄砂の浜)の一部がベトナム領として描かれている」こと、「阮朝が毎年調査団を派遣し多くの船舶が遭難・漂着した祭に残された銀や羊毛、象牙、磁器などの財貨、ナマコやタイマイ、巻き貝などを持ち帰っていた」などの記録をもとに、「ベトナム人民は、ホアンサ諸島とチュオンサ諸島を発見し、ベトナムの国家はその2つの諸島に対し、真に、連続的に、平和的に自国の主権を行使してきた。」とのベトナムの主張が訳されています。

前述の斎藤中央大学名誉教授も、「杜柏(トバ)が17世紀に編纂した『広義地区地図』でグエン王朝によるバイカットバン(黄金海岸)の開発が明記されている」、「1776年の黎貴惇(レイ・クドン)の『撫辺雑録』に記述されたホアンサ及びチュオンサの地理・資源、およびグエン朝が両群島の開発にあずかってきた歴史により、南海はベトナムの生活と支配の領域にあったと主張している」と紹介しています。

(2024年5月5日、あかたつ)

【編集者】「ヒロシマとベトナム(その58)」は、あかたつさんの了解を得て、今日、明日の2回に分けて掲載します。

[お願い]
この文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
広島ブログ

広島ブログ

 

« 2024平和といのちと人権を!5.3ヒロシマ集会に450人が結集 | トップページ | ヒロシマとベトナム(その58-2) ~南シナ海をめぐる動向-2の2~ »

旅行・地域」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 2024平和といのちと人権を!5.3ヒロシマ集会に450人が結集 | トップページ | ヒロシマとベトナム(その58-2) ~南シナ海をめぐる動向-2の2~ »