アメリカ臨界前核実験に抗議する慰霊碑前座り込み
核兵器廃絶広島連絡会議(連合広島、広島県原水禁、広島県被団協など11団体)は、昨日(5月20日)の午後0時15分から30分間平和公園慰霊碑前で、アメリカが14日にネバダ核実験場で行なった臨界前核実験に抗議する座り込みを行ないました。
座り込み開始に当たって連合広島の大野会長があいさつを行ないました。「バイデン政権下での3回目の核実験。バイデン大統領が、昨年5月に資料館を見学し、被爆者の話を聞いた後、芳名録に『世界から核兵器を最終的に、そして、永久になくせる日向けて,ともに進んでいきましょう。』と記帳したのは一体なんだったのか。絶対に容認できない。強い思いで座り込みを行ないましょう」。
5月とは言えない暑さの中ですが、30分間の無言の座り込みが続きます。座り込みを終了する直前、広島県被団協の箕牧智之理事長が、被爆者の思いを訴えました。
「今の気持ちは、煮え湯を飲まされるような感じです。私の頭が割れるほど興奮して腹立たしい思いがしています。岸田首相は、アメリカに対して苦言を申入れるべきです。G7サミットからちょうど一年、プリンスホテル、平和公園、宮島での行動はただのセレモニーだったのかと問いたいです。しかも今後もたびたび実験を続けるとの発言。世界のリーダーであるべきアメリカがその態度では、他の保有国も静観しないでしょう。核兵器は絶対に使ってはいけない最高の狂気です。世界の政治家は何故理解を示さないのでしょうか。日本政府も米国に対して忠告できないものですか。今日は、怒りを持って訴える座り込みになったと思います。」
箕牧さんの訴えの後、参加者全員で慰霊碑に向かって1分間の黙祷をし、最後に核兵器廃絶広島連絡会議として、アメリカ大使館に抗議文を贈ることを確認し、抗議の座り込みを終えました。参加者は、59名でした。
府中でも抗議の座り込み
夕方、府中の小川敏男さんから、「府中市でも市役所前で12か時ら12時30分までの30分間,15人の参加で抗議の座り込みを行なった」ことが写真と共のメールで送られてきました。
ところで、私は、座り込みの前日の19日に、資料館の地球平和監視時計が、リセットされたかなと見に行きました。着いたのは、11時半頃だったのですが、まだリセットされず、2021年9月16日にアメリカが行なった臨界前核実験以降の日数「976」の表示のままでした。
外から写したのですが、監視時計のすぐそばに知り合いの資料館職員の姿がありましたので、「いつリセットするのですか」と聞いたところ,「今日の正午に石田館長が行ないます」とのことです。少し時間がありましたが、せっかくだからリセットを見ようと、周囲を散歩した後改めて資料館を訪れました。
今年4月に新しい館長に就任した石田館長によって「最後の核実験からの日数」は、「0005」(5月14日からの通算日数)にリセットされました。
皮肉なことですが、この日5月19日は、広島でサミットが開幕してちょうど一年ということで、「首脳等が記帳した芳名録や首脳会議で実際に使用された円卓・椅子などを展示」する「G7広島サミット記念館」の開館セレモニーが、この「地球平和監視時計」のリセットとほぼ同じ時刻に行なわれました。もちろんバイデン大統領の芳名録も展示されています。
湯崎知事や松井市長には、この皮肉をどう感ずるのか尋ねてみたい思いでした。
いのちとうとし
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