パレスチナ問題、ドイツでは?
イスラエルによるガザ殲滅軍事行動に抗議する原爆ドーム前のスタンディングがはじまってから昨日でちょうど6ヶ月の節目を迎えましたので、私も午後5時過ぎに行ってきました。
昨日は土曜日ということで、いつもの土曜日がそうですが、ミュージシャンたちを中心に音楽と踊りのパフォーマンスが行なわれました。
いつも静かにプラカードなどを持ってのスタンディングとは違いますが、それぞれの思いが込められたアピールですので、近くを通る人の表情も少し違うように感じました。小さな子どもが、「がんばって」と声をかけてくれましたので、レベッカさんがタンバリンを持って話しかけました。
九州から来たという3歳の女の子です。
少し前までは、午後6時を過ぎるともう暗闇という時期がありましたが、今は6時を過ぎてもまだまだ明るさが残っています。
まだパフォーマンスは続いていましたが、私は、午後6時半過ぎに帰宅しました。
ところで、最近ドイツの友人送ったメールに「ウクライナ問題、ガザへのイスラエルのジェノサイドともいえる攻撃。特にイスラエルの軍事行動については、ドイツでは多様な意見があるやに聞いています。」と書いたところ次のような返信がありました。ドイツの事情を知るよい機会ですので、そのメールを紹介します。
「いやドイツは、ハマスによるイスラエル攻撃以来、まったく変わりました。ちょっとイスラエル批判するだけで反ユダヤ主義者のレッテルを貼られます。昨年10月に国内情報機関の長官の会見で、パレスチナ市民を支援、擁護するデモを行う前提は何かを聞いたのですが、それだけで反ユダヤ主義者になります。アラブ系のメディアでは大喝采されたようですが。
ドイツの戦後処理は何だったのかと疑問に思います。表向きだけで、まったく意識改革がされてこなかったのかと思ってしまいます。大統領からして、当初はドイツの憲法に相当する基本法第一条第一項の人間の尊厳は侵害できないという文章を引用するんですが、それで国是のようにイスラエルを支援するというのですよね。それなら、パレスチナ人の尊厳は無視するのかと聞きたくなります。この人間というのは白人だけで、人種差別を前提にしていると大統領自らが発言したのと変わりません。だから小生はそれ以来、ドイツ大統領は憲法違反を犯しているか、人種差別をしているといっています。
この状況はおかしいと思っているドイツ人もいますが、沈黙するしかありません。そうでないと、反ユダヤ主義者扱いされかねませんからね。」
返信メールで「そうですか、噂には聞いていましたが、ドイツの状況は、大変ですね。しかし、今イスラエルがやっていることは、全く許される行為ではありません。広島ではジェノサイドという言葉も飛び交っています。」と送ったところ、さらに次のような返信が届きました。
「ひどい状況です。過去の歴史からすると、ドイツはイスラエルにもパレスチナにも同じように責任があるはずなんですがね。
イスラエルのことでは、友人のドイツ人ともかなり激しい口論したりしました。今のドイツの状況の背景には、国家主義、人種差別、戦争責任をナチスに押し付けてきた過去などがいろいろ出てきて、複雑に絡んでいるのだと思います。ヨーロッパ社会においても異様です。
それから、国連の人権委員会で2022年に特別報告者がパレスチナに対するイスラエルの行為をアパルトヘイトだと報告しているのをご存知でしたでしょうか。2022年だけで全体で3人報告しています。その後2023年はじめに国連総会でこの問題で国際司法裁判所に調査を依頼する提案が賛成多数で決議されたのですが、イスラエルがこの問題を安全保障理事会に上げ、米国の拒否権で否決されています。
またあの後11月でしたかね、ガザに休暇でいっていたパレスチナ系ドイツ人家族4人がイスラエル軍の攻撃で亡くなっているのですが、ドイツ人が国外でなくなると、ドイツの検察当局がすぐに捜査しなければならないのですが、ずるずる引き伸ばされました。南ドイツ新聞の記者が政府定例記者会で毎回執拗に、この問題で質問していましたが、外務省報道官はいつも逃げ腰でした。」
このメールを読みながら、パレスチナ問題に対するヨーロッパの特にドイツの及び腰の姿勢が見えてくるようですが、やはり考えなければならないことは「命が大切」「命を奪うな」ということを絶対忘れてはならないということです。
いのちとうとし
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