「世界情勢の変化」で何故「憲法尊重擁護義務」?
6日のブログ広島市職員の職務宣誓書の文言を何故かえられたのか?: 新・ヒロシマの心を世界に (cocolog-nifty.com)の最後に、広島市職員の服務宣誓書が変更された問題で広島市に問い合わせを行なったことを紹介し、回答があり次第、このブログで紹介しますと記載しました。
回答は早くに届いたのですが、回答の中に「その他不明なことなどございましたら、令和3年に当課にお越しいただき、御説明等させていただきました経緯もございますので、この度も、御真意を伺いながら、改めて御説明させていただく機会を頂けますと幸いです。」とありましたので、直接説明を受けてから報告することにしましたので、少し遅くなりました。直接説明を受けたのは、12日です。
まず質問と回答の全文を紹介します。
①改正後の服務宣誓書をお示し下さい。
6日のブログで紹介しましたので省略します。
②今回の改正に当たって、
イ)なぜ、今年改正することになったのでしょうか。その理由を明らかにして下さい。
【回答】この度の改正は、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化し、核兵器使用のリスクが懸念されていることや、他の核保有国においても核兵器の近代化や増強が図られていることなど、現下の極めて緊迫した世界情勢を踏まえ、本年4月以降に新たに採用する職員に、「国際平和文化都市」を目指す本市職員としての自覚を促す適切な機会であると考え、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義を基本理念とする憲法を尊重し、かつ、擁護することを明記するよう修正することにしたものです。
ロ)今回の改正に当たって、いつどのような協議(会議名、参加者など)が行なわれたのでしょうか。又、最終的にいつこの変更が決定されたのでしょうか。
【回答】令和6年第1回定例会(令和6年2月21日)及び令和6年度予算特別委員会(令和6年3月14日)における答弁を機に、令和6年3月18日に、宣誓書の改正及び令和6年4月1日施行とする決定を行いました。
ハ)これまでの議会答弁との関連はどのようにお考えでしょうか。
【回答】これまでの議会答弁は、改正前の宣誓書には、憲法に掲げる基本理念に基づいて、本市職員が職務に当たる上での心構えを詳細に記載していることから、変更する必要はないとするものでしたが、この度の改正は、現下の極めて緊迫した世界情勢を十分に考慮し、一定の修正を検討する余地があると考え、本市職員に、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義を基本理念とする憲法を尊重し、かつ、擁護するという自覚をより一層促すために行ったものです。
勿論、この回答では、あまりにも不十分ですので、直接説明を受けることにし、12日に市役所に行きました。
主に質すべきは、次の点です。
①改正の理由が,国内情勢や広島市で起きていることではなく「世界情勢の変化」だけ
というのは、とても理解できない。
②これまで説明してきた「国際平和文化都市」には、憲法の理念が込められているとしてきたこととの整合性は?
③何故変更することになったのか、その動機が不明瞭である。
④どのようなか会議を経て、改正内容が決定したかの経過が不明。
⑤そして、これは質問とは直接関わりがありませんが、「服務宣誓書」が任命権者(市長)によって自由に変更が可能となっている広島市条例の不備。
これらの問題についての、広島市の説明を明日以降、紹介したいと思います。
いのちとうとし
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