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2024年3月19日 (火)

またも憲法判断をしなかった最高裁判所―つづき

最初に、原告団集会で配布された「安保法制違憲広島訴訟」の最高裁決定についての広島弁護団声明を紹介します。


安保違憲訴訟広島弁護団声明

―宇賀反対意見を希望の種にー

2016年9月16日,私たちは,安全保障法制は憲法違反であるとして訴訟を提起しました。訴訟には被爆者,戦争被害者を含む多くの市民が加わりました。皆が「過ちは繰り返してはならない」との思いで、安全保障法制を憲法違反だと訴え続けてきました。

しかし、広島地裁、広島高裁は憲法判断をしないまま原告らの訴えを棄却してしまいました。原告らは最高裁に上告し、「憲法の番人」たる最高裁の判断に希望を繋げました。

2024年1月31日、そのような原告らの希望は、最高裁によって踏みにじられることになりました。最高裁判所(第三小法廷)は、原告らの上告を棄却し、上告事件として受理しないとする決定を下しました。このような判断は、「憲法の番人」たる最高裁判所が、行政機関や立法機関の暴走をチェックする役割を放棄し、司法権の存在意義を自己否定したものと言わざるをえません。

しかし、原告らの希望は消え失せたわけではありません。本決定には「宇賀克也裁判官の反対意見」があり、それは「法令の解釈に関する重要な事項を含む事件」であるから、原告らの上告受理の申立を認めるべきだという意見です。これは、行政法学者でもある宇賀裁判官が、裁判所は憲法判断をすべきだと意見したにも等しいものといえます。圧倒的多くの憲法学者が憲法違反だと述べた安全保障法制について、違憲性判断を避け続ける各裁判所に対する「安保法制の違憲性と向き合わなければならない」という強いメッセージです。未だ判決を下していない裁判所は、宇賀反対意見と向き合い、安保法制の違憲性について判断すべきです。それこそ司法権の与えられた裁判所の責務なのですから。

広島の裁判自体は確定しますが、全国では未だ多くの市民が安保法制違憲訴訟を闘い続けています。私たちは、引く続き全国の原告団、弁護団と連帯し、安保法制は違憲であるという憲法判断を勝ちとるために全力を尽くしていきます

道のりは厳しいですが、小さな種がいつか大輪の花を咲かせるまで最後まで私たちは闘いつづけます。

2024年2月2日

24319

私もこの声明のように「小さな希望の種」に希望を持ちたいと思いますが、果たしてそんなときが来るのか、疑問を持たざるをえません。

日本国憲法は、裁判所に「国会で審議され成立した法律が、憲法に違反していないかチェックできる権利」違憲立法審査権を与え、最高裁判所が違憲立法を最後に判断する任務を与えています。それが「憲法の番人」と言われるゆえんです。

しかし、安全保障案件に関するかぎり最高裁判所は、「違憲立法審査権」の行使を拒否し,その役割を果たしていません。確かに声明にもあるように今回「宇賀反対意見」はありましたが、今後も裁判所が安全保障問題で憲法判断を拒否し続けることは,残念あらが明らかだと私は思います。

憲法が施行された間もなく77年を迎えようとしていますが、「安全保障問題」に関するかぎり一度たりとも憲法判断を行なわなかった現在の司法制度に,これからも期待することは難しいのではないかというのが、私の率直な思いです。

私は、かつて衆議院憲法調査会に所属していたとき、ヨーロッパの「憲法裁判所の状況を調査する海外視察」に行ったことがあります。憲法裁判所は国民なら誰でも訴えることができる制度です。そして憲法判断を下す裁判所です。現憲法の制度の下で、裁判所が憲法判断をしないのであれば、憲法裁判所制度を作ることも必要なことだと思います。もちろん、憲法裁判所ができたとしても、私たちの望む判断が出されるかどうかは不明です。しかし、現在のような憲法判断を拒否することだけは無いはずです。

憲法裁判所制度を導入するということになれば、当然のことですが「憲法改正」が必要です。今この時期、憲法改正が必要な「憲法裁判所制度の導入」を主張することにためらいを感ずるのですが、今回の報告集会に参加しながら、このことを改めて考えました。

そして、ヨーロッパの憲法視察を終え、帰国の途につくホテルのロビーで自民党の国会議員と交わした会話を思い出しました。「憲法裁判所、必要だと思いませんか」の問いに,私はこう答えました。「自民党のみなさんが、憲法9条の改正は行なわないと約策していただけるなら、憲法裁判所設置のための憲法改正には反対しませんよ」

いのちとうとし

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