見学の早期再開が望まれる中国軍管区司令部跡旧防空作戦室
一昨日のブログ「被爆建物国史跡指定と広島原爆遺跡調査報告書」で、市内6つの被爆建物が、国史跡に指定されたことを紹介しました。
6つの被爆建物のうち、5つの建物は現在見学が可能ですが、中国軍管区司令部跡旧防空作戦室のみ、外からは見ることができますが、内部の見学はできません。
広島原爆遺跡調査報告書によれば、「1993年から平和学習を目的とした場合に限って内部への立ち入りが許可し、2011年度から2016年度は、中央公園の指定管理者である(公財)広島市みどり生きもの協会が、同協会のホームページで見学について紹介し、同協会で受付を行なった上で内部の見学を認めてきた。(年度別見学者数は概ね8,000人~11,000人)。・・・しかし、2017年4月より、施設の老朽化によるコンクリートの剥離等が進行しておし、今後、降雨による施設への浸水によりさらなる剥離の危険性が増すことが予測されるため、施設内部への立ち入りを禁止している。」と、2017年より見学が不可能となったことが記されています。
この記述を読んで気づいたのは、年度別の見学者数の多さです。他の被爆建物(希望すれば自由に見学できる)と違って、(公財)広島市みどり生きもの協会で受付の手続きを経なければ内部見学が不可能であるにもかかわらず、年間に1万人前後、一日平均30人ぐらいの人たちの見学希望があったということです。
被爆直後「広島が新型爆弾にやられて全滅状態です」との第一報が、動員された比治山高等女学校の女子勤労隊員2名によって発せられた場所を見学したいという希望者が多いことを表しています。
確かに危険性のある建物内部の見学を現状では許可することは難しいと思いますが、国史跡指定を機に、修理補修をして見学を再開してほしいと思い、市役所に行ってきました。
最初にこの調査報告書を作成して文化振興課を訪ねたのですが、「施設の管理などは、緑政課が行なっていますので、そちらに聞いていただけませんか」との答えでしたので、次に緑政課を訪ねました。
「修復は、これまでもを検討してきたのですが、財政的なこともあり、具体的にはなっていません。」とのことでしたので「今回国の史跡に指定されたので、修理補修のための財政負担について国が二分の一補助することになるので、ぜひ保存・活用の推進ためにも早急に対策を講じて見学できるようにして欲しいのですが」と要望したところ「まだ史跡指定されたばかりですので、きちんとした回答はできませんが、今後あらためて修復などの対策について検討することになると思います」とのことでした。
早急に修復計画を策定し、見学が再開できるよう今後も働きかけを強めたいと思います。
いのちとうとし
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