1・27ネバダデー座り込み
広島県原水禁が呼びかけて1984年から始まり40周年を迎えた「1.27ネバダデー国際共同行動」の座り込み行動が、昨日午後0時15分から30分間、原爆慰霊碑前で55人が参加し行われました。
「ネバダデー」については、一昨日のブログ明日は「ネバダ・デー」です。: 新・ヒロシマの心を世界に (cocolog-nifty.com)で紹介していますので、ここでは省略します。
今年のネバダデー座り込みでは、3人がアピールをしました。
最初に、箕牧智之広島県被団協理事長が、昨年12月にニューヨークで開催された「核兵器禁止条約第2回締約国会議」に参加したことを報告しながら、日本政府は核兵器禁止条約を署名批准すべきだと強く訴えました。続いて、木原省治県原水禁常任理事が、この行動を呼びかけたアメリカのジャネット・ゴードンさんの写真をかざしながら、ネバダでの核実験で被爆した人たちへの真の補償が行われていないこと、終戦直後に広島に駐留し翌年帰国した米軍兵士は、入市したのが原爆投下後2週間以上経ってからだったにもかかわらず、被曝者として補償されていることなどを紹介しました。この問題は、初めての提起であり、少し調べてみる必要があります。私は、「ネバダの核実験場閉鎖と共に核実験による被害者が救済されなければならないこと、そしていつも弱い立場の人々が核の被害者となっていることに思いはせることが大切だ」ということを訴えました。
最後に以下のアピール文を全員で確認し座り込みを終えました。少し長いのですが、全文掲載します。
「1.27ネバダ・デー」ヒロシマからのアピール
今日1月27日は、1984年、米国の市民団体の呼びかけで始まった核実験場閉鎖・核実験禁止を求めるネバダ・デー国際共同行動日です。
ネバダ核実験場では、73年前の1月27日に最初の核実験が行われて以来、地上での核実験を86回実施し、その後の地下核実験を含めると爆発を伴う核実験は935回に達したとされます。この核実験によって、風下住民を始め、全米各地で多くの核被害者を生み出しました。包括的核実験禁止条約(CTBT)が成立した1996年以降も、臨界前核実験を強行しています。
核兵器の廃絶を求めて2017年に国連で採択された核兵器禁止条約は、第1条で「核兵器の開発、実験」を禁止しています。核実験場は、閉鎖されなければなりません。私たちは、新たな核兵器開発につながる全ての核実験場の廃止を強く求めます。そして核実験実施国は、同条約の第6条に明記された「核実験被害者に対する補償」を速やかに実施すべきです。ネバダ・デーを呼びかけた人々が、核実験被害者であったことを忘れてはなりません。
発効して3周年を迎えた核兵器禁止条約の署名国・批准国は増加を続け、本年1月15日時点で93の国と地域が署名し、70の国と地域が批准しています。ところが、唯一の戦争被爆国でありながら核抑止力に依存し、条約に背を向け続けているのが日本政府です。世界が核兵器廃絶へと動きだしている今こそ、日本がその先頭に立ち核兵器禁止条約に署名・批准し、国際的なリーダーシップを発揮することを強く求めます。
2022年2月のロシアによるウクライナへの軍事侵攻によって多くのいのちが奪われ、昨年10月にはハマスのイスラエルへの攻撃に端を発したイスラエルのガザへの大量虐殺とも言える無差別軍事攻撃でおびただしい犠牲者が生み出されています。また核兵器の威嚇・使用発言も繰り返されています。子どもを始め多くのいのちを奪い、「核兵器の使用」につながる全ての軍事行動を直ちに停止することを強く求めます。
「核と人類は共存できない」。核兵器の廃絶なくして、核の脅威から逃れることはできません。
「核も戦争もない平和な世界の実現」を求め、私たちは全世界に訴えます。
◆ネバダを始めすべての核実験場を閉鎖させよう!
◆すべての国と地域は直ちに核兵器禁止条約に参加し、核兵器開発・核実験全面禁止を実現しよう!
◆東北アジアの非核地帯化と非核三原則の法制化を実現しよう!
◆世界のヒバクシャと連帯し、ヒバクシャの人権を確立しよう!
◆原発の再稼働、新増設をやめ、核に頼らないエネルギーに転換しよう!
◆すべての戦争当事国は即刻停戦し、和平への一歩を踏み出そう!
◆ノーモア ヒロシマ! ノーモア ナガサキ! ノーモア ウォー!
府中地区から、一日早い26日に行った「ネバダデー」の様子が届きました。
府中地区のネバダデー
府中地区原水禁は1日早い26日(金)にネバダデーの座り込みを12時から12時30分まで府中市役所前で行いました。参加は府中市職労と市民クラブの水田豊、土井基司、芝内則明議員など15名でした。
行動の最後に森藤理至議長より「ロシアによるウクライナ侵攻の中でプーチン大統領は『核兵器を使用する』と言う恐い話をしています。私たちは絶対に核兵器を使わせないために頑張っていきたいと思います。
昨年9月にICANの新事務局長に就任したメリッサ・パークさんの広島訪問を記念した講演会が1月20日に開催されました。講演では日本政府に対して「日本がリーダーシップをとるためには、核の傘の考えを捨てるべきです。自国のことのみならず、道義的な立場に立って働くべきです」とし、「核兵器の非人道性を訴えることが重要です」と強調されました。
核兵器廃絶に向けて世界では、こういう動きになっています。日本が核兵器廃絶の先頭に立つよう、私も運動していきますのでご協力をよろしくお願いいたします」とあいさつされ、解散しました。
いのちとうとし
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コメント
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いのちとうとしさん、お世話になります。
米国の核被害者補償法も、評価する部分はありますね。広島市に進駐した人は無条件で入市したヒバクシャになっています。翌年の7月末までというのは、私たちは日ごろ考えてもいないことですね。
日本の被爆者援護法との違いは多くあります。私は、米国の法律の前文は、「国の行為による犠牲者」ということを明確に書いています。そこが大きな相違点だと思っています。また何かの機会に話しあいたいと思います。
投稿: 木原省治 | 2024年1月28日 (日) 11時18分
いのちとうとし
木原さん、コメントありがとうございます。
木原さんからの報告を聞いて、そんなことがあるのだと初めて知りました。もうすこし詳しく調べてみる必要がありますね。関係資料を一緒に調べたいですね。
投稿: いのちとうとし | 2024年1月28日 (日) 14時42分