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2023年11月25日 (土)

中国電力、上関町での中間貯蔵施設調査地の森林伐採出来ず!

11月19日、中電は上関町での中間貯蔵施設建設に向けての調査予定地6900平方メートルの森林伐採を行わないまま、この日を向かえました。8月21日に上関町に申請していた伐採終了の期限でした。

中電は、「改めて再度申請をすることになるが、その時期は未定」としました。今の状況では、当分は行わないだろうというのが私の考えです。

8月2日、急に浮上したとされている上関町への中国電力と関西電力による中間貯蔵施設建設に向けた調査の申し入れ、実は長年にわたる周到な準備によってなされてきたことは、いろいろな場で話しておりました。

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特に原発内の使用済み核燃料貯蔵プールに余裕の無い関電が、福井県知事から今年中に県外搬出の目途が立たないと、美浜原発などの再稼働を認めなないと言われ続けられたことから、形だけでも方針をつけないとという気持ちを持っていたのは事実だと思います。

しかし頑なだった福井県が、10月10日に関電と資源エネルギー庁の幹部が福井県を訪れ、話合いを行ったら、その3日後に福井県知事は県外搬出をしなくても、再稼働を認めるとしました。再稼働を認めた具体的な内容はマスコミ報道でしか知りませんが、まさにズッコケでした。

このことは関電にとって、上関町への中間貯蔵施設ということの意欲が薄くなったのは事実でしょう。また中国新聞が実施した山口県内自治体へのアンケート調査では、中間貯蔵施設に賛成なのは上関町だけという結果となり、当事者の西哲夫上関町長もあてが外れたと想像しています。特に賛成してくれるものと思っていた、福田良彦岩国市長の反対表明は、西町長には大きく響いたようです。

 こんな状況の中では、調査OKとは言わないのが村岡嗣政山口県知事のスタンスです。11月7日に中電の中川賢剛社長が山口県を訪れ、村岡知事と面会した後、報道陣に発言した内容について村岡知事は「ミスリードになる遺憾だ」と不快感を示したのです。

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画面中央が中国電力上関原発の建設予定地(共同)

新聞記事から、中川社長と村岡知事の発言を再現してみます。

中電社長(7日の山口県知事との面会後に報道陣に対し)

「知事からは丁寧な対応を行うように、周辺の市町にしっかり理解を得るように指示をいただいたので、指示に従って丁寧な説明をこれから続けてまいりたい」と話しました。

山口県知事(8日の記者会見で)

「理解を得るようにという指示はしていない。あたかも推進の立場と捉えられかねない。理解したかどうかは各市町が判断することで、私の基本的な姿勢ともまったく相いれない」と話したのです。

山口県知事から「ミスリード」「遺憾」と言われ、中電社長になってからの最初の大仕事にケチがついたのですから、中川賢剛くんも当分はおとなしくしているでしょうね。一方の西哲夫くんは10月31日、国に対し中間貯蔵施設調査受け入れによる交付金の申請を行いました。

彼らしいやり方です。

とは言いながらも、この問題は政治の動きに大きく左右されることです。今後の動きに注目しながら監視していくことが大切だと思っています。

木原省治

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