船舶の定期検査
今日も散歩中の話です。
元安川の水面が異常に高くなっていたことは、昨日のブログで紹介しました。同じ時間帯に散歩に出ましたので「今日はどうだろうか」と元安川を見ながら右岸を上流に向かって歩きました。ほぼ同じような水面の高さでした。
ちょうど、「カキ船かなわ」付近にたどり着いたところ、数人の人が、カキ船の方を見ながら話をしているのが目に入りました。
何をしているのか気になりましたので様子を見ていると、二人が少し上流に移動し、カキ船の外観を見ながら、手元の紙に何か書いています。
「何をしているのですか」と尋ねると女性が「船舶検査です」との答えてくれました。さらに「係留船といっても船舶ですので、検査をしているのです」とのこと。「その検査には、係留状況の検査もあるのですか?」と問うているとかなわの社長に同行していた従業員が、少し大きな声で「時間がないから」と、私の声を遮ります。客商売を行っている人の態度とも思えない姿勢でしたので、エッと思ってのですが、検査を進めている二人が、船舶の中に移動しはじめましたので、それ以上の問いかけは断念し、写真を撮って私たちも原爆ドーム方面へ移動しました。
午後になって、少し詳しいことが知りたいと思い中国運輸局海上安全環境部船舶検査官に電話を入れました。
電話に出てきたのは、午前中かなわの船舶検査を行っていた検査官でした。丁寧な回答で、次のようなことを教えてくれました。
船舶の検査は、年1回実施し、検査項目は、「外観(損傷がないか)、脱出経路の安全が確保されているのか、消火器、非常灯、火災報知器の作動などに異常はないか」などです。消火器以降の項目は、消防署が点検するような内容ですが、船舶検査でも実施するとのことです。
念のため、「離岸が可能かの検査はないのですか」と尋ねたところ、「離岸が可能かどうかは、船舶検査の対象ではありません。ただ、動力を持たない船舶ですから自力では移動できませんので、移動させようと思えば他の船で曳航するしかないですね」との答え。やはり、誰が考えても簡単には離岸できないのです。「カキ船かなわ」の撤去を実現させることは、事実上困難ですが、ごまかしを押し通して進められたことだけは、決して忘れてはならないことだと今でも思っています。
それにしても、現場での「かなわ」の対応は、市民の声を軽視する姿勢が全く変わっていないとの思いを強くさせる出来事でした。
いのちとうとし
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