紙屋町シャレオ「古本まつり」あと二日
紙屋町シャレオで21日から始まった「第30回古本まつり」の会期もあと二日(29日まで)となりました。
毎回のことですが、私も2度ほど会場を訪れ、「何か珍しい本はないか」と物色しました。なかなかこれはと思うものに出合うことが少なくなり、今回は2冊にとどまりました。
1冊は、以前購入したことがあったのに、なぜがわが家の書棚から消えてしまいネットなどでずっと探していた「ヒロシマの女たち」です。1987年の発刊です。1998年には「続ヒロシマの女たち」が発刊されていますが、この「ヒロシマの女たち」で取上げられている人たちの方が、懐かしいというか、改めて足跡をたどりたいなと思う初期の原水禁運動を担ってきた人が多く登場します。幾人かの名前を挙げます。栗原貞子、日詰忍、松原美代子、小西信子、伊藤サカエ、山岡美智子、節子・サーロー、個人ではないのですが、原水爆禁止広島母の会、デルタ・女の会などです。目次を読めば、この他にもこの人のことも知りたいと思う何人かの名前があります。
ようやく入手できた貴重な本です。
もう1冊は、「占領されたスクリーン わが戦後史」です。1975年に発刊されていますが、ネットや古書目録などを含め初めて目にする本です。著者は岩崎昶さんです。目次を見ると「大本営と原爆」「原爆映画の運命」「原爆と人種差別」「原爆ニュース第一号」「原爆記録映画の発端」など、興味を引かれる文字が並んでいましたので、とにかく買っておこうと購入したものです。
あとがきには次のように書かれています。「とにかく、とりあえず、戦後の記録だけでもまとめてみたのがこの書物である。戦後といっても、終戦からわずか数年間、袖井林二郎氏のことばを拝借すれば『マッカーサーの二千日』の間に限り、しかも主として私自身の直接体験に限った。私ひとりしか知らない出来事をこの際活字の形で記録しておこうと考えた。米軍の占領が日本で何を行ったか、そして何を遺していったのか、それを映画という場面で受け止めたひとりの人間の証言として定着しておきたかった。」
読むのが少し楽しみです。
今回の「古本まつり」は節目の30回です。全く新しいデザインのそしてどこかで見たことのあるタッチで描かれたポスターができあがっています。
出店店舗の中でも中心的な役割を果たしているアカデミイ書店の話しによれば、「節目の古本まつりなので、こうの史代さんにお願いしたところ、快く引き受けていただき、原画が届き、今までにないポスターができあがりました」と、うれしそうに教えてくれました。
本を購入すると、はがき大に縮小印刷されたものを一緒の付けてくれます。もちろん買わなくてもくれると思います。
あと二日、出かけてみて下さい。思いがけない本に出合うことができるかも知れません。
こうの史代さんの原画は、アカデミイ書店本店(福屋の西隣)のショウウインドウにしばらく展示されています。こちらにもどうぞ。
いのちとうとし
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