基町写真展2023
基町資料室第4回企画展「基町写真展2023」が、8月31日までの会期で、市営基町17号アパートなど3会場で開催されています。
毎回楽しみに会場を訪れていますので、今回も行ってきました。
基町の活性化を図るために活動を続ける「基町プロジェクト」が、2015年から基町地区内外の皆さんから懐かしい写真を提供していただく活動を開始しました。その写真を多くの人に見ていただこうと、毎年8月に「基町・昔の写真展」が開催されています。2020年からは、基町資料室の企画展「基町写真展」と名称を変えてスタートしました。
これまでに集まった写真は、5,000枚以上になっているようです。
第4回となる今年写真展のテーマは「コンティニュー」です。基町地区の「三大行事」と呼ばれている「基町地区原爆死没者慰霊盆踊り大会」「基町地区敬老会」「基町町民体育祭」などの写真が今年のメインのようです。
会場は、3会場に分かれています。上の写真は、第3会場の様子です。通りすがりに見ることができるように展示されています。
私が興味を持ったのは、写真会場1に展示された写真です。ここには、1970年代後半に撮影された写真が展示されています。
そのうちの2枚に注目しました。
左側に写っている写真を見てください。個別の写真撮影は禁じられています。会場風景を写すと言うことで許可をもらって写しましたので、こんな写真になりました。
右側の小さなキャブションには次のように書かれています。「馬用の水飲み場(飲水槽)。戦前の基町には軍用地が広がり、この貯水槽は軍馬のためであったと考えられる。現在、空鞘橋の東詰には、『輜重隊(しちょうたい。軍の輸送を担う)』の馬碑が復元されている。1977年/昭和52年頃」
なぜ注目したのか?サッカースタジアム予定地の発掘調査で出てきたのが、輜重隊跡でした。その中に、確かに「馬用の水飲み場」の跡が、有ったからです。1977年には、まだ水飲み場そのものが完全な形で残っていたのです。当時、近くの基町電電ビルで働いていたのですが、ここを訪れることがなかったことが今になって悔やまれます。
上の4枚の写真は、現在の青少年センター付近の風景です。興味を持ったのは、右上の写真です。よく見ると家の中から伸びているのは、ヤナギの木です。
広島市が指定している被爆樹木の中で、最も近い(370m)場所で被爆したのが、青少年センター西側のシダレヤナギですが、この写真に写っているヤナギが、その被爆樹木だと思われます。同じ向きで同じ場所を写した現在の写真が右側に小さく添付されています.その写真を見れば間違いなく被爆シダレヤナギです。
河岸公園としてきれいに整備された後の被爆シダレヤナギしか見ていませんので、住宅が建ち並び、その住宅の中でたくましく育っていた被爆シダレヤナギの姿には、何となく感動です。
今回も懐かしい風景に出会うことができた「基町写真展」でした。
今も写真の提供があるようですので、次回が楽しみです。
いのちとうとし
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