三原の「7・19行動」
7月19日(水)午後5時30分から三原駅前において17人が参加して定例の「19日行動」を実施
しました。今月の街頭行動は、まもなく8月、被爆・敗戦78年を迎える中、6人の弁士が第二次世界大戦の反省から、「もう二度と戦争はしない」という平和への強い意志を込めて誕生した「憲法」・「平和」「戦争」について、改めてみなさんと共に考え合い、行動していこうと呼びかけました。
スピーチで三原地区労働センター議長の森光さん(広島県教職員組合)は、①「8月6日は何の日か知っていますか」と子どもたちに聞くと返ってきた言葉は「ハムの日」(日本ハム・ソーセージ工業組合によって制定された記念日)でした。…返事をするのに少し時間がかかりました…。広島の学校に通っている子どもたちですので私が期待したのは「原爆の日」と答えてほしかった。その言葉を待って、原爆の悲惨さや放射能の話し、なぜ今、学校で折り鶴を織っているのかなどを話すつもりでした。広島の子は答えられるのが当たり前だろうと思っていました。ずいぶん前の調査ですが、広島に原爆が投下された日を問われて広島市の約70%の人が正解。全国の人は30%でした。教師である私としたら「原爆の日」と答えてほしかったなと思いました。「ハムの日」からどのように切り替えようかと迷っていたら、別の子どもが「原爆の日でもある」と答えてくれました。良かったなと心の中で思い、そこから佐々木禎子さんの話などをつなぐことができて少しは安心しました。②このことからわかることは、子どもたちにきちんと戦争や原爆の話しを伝えていかなければならないということです。それは私をはじめとする大人たちの責任です。分かっているだろうとかテレビで報道されているから知っているだろうとかではダメなんだろうと思います。伝えた子どもが自分のこととしてしっかり考えて自分が行動できる。そこまでアシストしなければいけないんだろうと思います。③私の母方の祖父は入市被爆して私が高校生の時に亡くなりました。病気で亡くなる少し前に血液型が一緒だから輸血を行いました。また私の父方の祖父は通信兵としてラバウル島へ戦争に行きました。そうした話を聞いて私は育ってきました。今年で被爆、戦争が終わって78年です。もう直接戦争の話を聞ける人はとても少なくなってきました。だからこそその事実を知っている、その悲惨さを知っていることを次に伝えるために自分でできることをしていきたい。今、学校に勤めていますので目の前にいる子どもたちに戦争の悲惨さ、平和の大切さを伝えていきたいと考えています。④世界ではウクライナをはじめ各地で戦争が続いています。今年になりますが広島市の小学校で使用する平和教材から「はだしのゲン」が削除されました。戦争や原爆の背景を教えていくのは難しいですが、伝えていかなければなりません。日本の今年度の防衛費は約7兆円、その一部でも教育費に回してもらうとどんなにか子どもたちが幸せなのか。岸田政権はぜひ考えてもらいたい。防衛費が11年連続で増額されています。日本は戦争のできる国に突き進んでいます。だからこそ今、私たち市民一人ひとりは平和について考え、行動していかなければなりません。職場の隣の席の人、目の前の子どもたちにぜひ平和のことについて声をかけ、行動していきましょう。と戦争・被爆の実相を継承すること、平和教育の大切さを訴えました。
平和公園・原爆死没者慰霊碑の「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と刻まれた碑文、戦争という過ちを再び繰り返さないことを誓う言葉。「ヒロシマの心」を胸に刻んで、戦争法の廃止を求めて行動を行っている「戦争をさせない三原市民行動」これからも継続していきます。
藤本講治
【編集者】藤本さんからの原稿は、20日に届いていたのですが、府中地区と2回に分けて掲載することにしたため、遅くなりました。
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原爆のことを伝えていかなければならない。まったくその通りだと思います。はだしのゲンを削除するなど少し前には考えられないことでした。「新しい戦前」にしないために地域、職場の仲間と今がどういう時代かを共に考えそして行動していきたいと思います。時の政権に「だまされた」というのは言い訳にならないと思います。自分の社会に対する無関心こそ罪であると思います。改めて継続的に19日行動をされていることに敬意を表します。
投稿: ブロッホ | 2023年7月24日 (月) 05時59分
ブロッホさん
コメントありがとうございます。
ご指摘のとおりだと私も思います。
今は、自由に自らの意見を言うことが出来るのですから、声を上げつづけることが大切だと思います。
そんなはずではなかったと言わないようにがんばりたいと思います。
投稿: いのちとうとし | 2023年7月25日 (火) 14時41分