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2023年7月10日 (月)

カルテル不祥事、開き直り中国電力株主総会

6月28日に中国電力本社で開催された第99回株主総会、取締役はカルテル事件について最後まで「不祥事」と言わずに「不適切」を貫き通しました。

不適切という言葉を調べてみると、「事がらに対する配慮を欠いていること」とあります。「カルテル事件は配慮の問題かあー」と思ってしまいました。

 課徴金が命じられた後に、社内に設置された対応組織の名前は、「不適切事業再発防止対応本部」です。総会での謝罪の言葉も「一連の不適切事案を起こしたことについて、極めて厳しく受け止めております」というものでした。

 ビックリしたのは、2016年から開始された電力事業の完全自由化について、役員も含めてその内容に対する認識が無かったと開き直ったことです。認識の無かった理由を「(自由化の)ルールを追い切れていなかった」と語ったことです。要するに知らなかったという開き直りです。

自動車造る会社やお酒を造る会社が「(自由化)認識がなかった」というのなら、まだ分からないではありませんが、あれだけ報道もされた大改革について、当事者の会社に認識が無かったでは、いくらなんでも許されない大不祥事だと思いました。

総会では、普通の株主さんから取締役に対し「恥を知れ」と言われたことには、さぞかし大きな衝撃だったのではと思いましたが、意外とそうではなかったようです。

新社長になった中川賢剛(なかがわ けんごう)さん、彼はカルテル事件の真っ最中だった17~20年に販売事業本部の副本部長という仕事をしていたのです。株主総会翌日の会見で「直接小売事業は担当しておらず、関電の小売りのメンバーも知らなかった」と意気揚々と語る図々しさ、これにはまさに開いた口が塞がらないという気持ちにさせられました。

会社の最高責任者という立場にいる人から、こういう発言が恥ずかしげもなく語られるということを、どう考えれば良いのでしょうか。

福島原発事故の直後、何かの書物に次のような言葉があったのを思い出しました。

「組織された無責任」 

「組織されたあきらめ」

そして、この国の体質について次のような文章も見つけました。

「総括しない」

「反省しない」

「責任を取らない」と。

40年以上に亘って中国電力に注目し続けてきましたが、怒りというより嘆かわしい限りです。

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こうした日本の動きについて、ドイツARD(公共放送連盟)ニュースは、日の丸の赤丸の中に原子力のマークを入れて「日本の新国旗誕生です」と報道しています。

木原省治

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コメント

中電から新料金体系の封書が届きました。値上がり分を政府が見てくれればいいのになあ安部さんはコロナでしたか、今みたいな全品の値上がりはありませんでした。あの時は、一人10万円でした。自民党の誰かが、対象家庭だけに30万給付でした。誰かは、あえて触れません。それを公明党が、全国民一律に10万円にしました。誰かさんは、やることなすこと・・・が、裏目裏目ですね。田原総一朗さんが、やり方が、乱暴だと。乱暴も何も、そういうやり方しかできない、思いつかないのですから・・・。洋一つぁんも,同調ですか。

いつも楽しく読ませていただいております。最後の映像がとても衝撃的でした。
狭くて、地震の多い国なのにとても心配です。未来に負の遺産を残さないようにたくさんの人が自分ごととして考えないといけない時代ですね。

 匿名希望しますさん、コメントありがとうございました。ずばりこの度の値上げは、電力全面自由化後の競争に勝つために、従量電灯契約の契約者を奪い返そうという意図を感じざるをえません、
 最初に値上げありきで進められた感が強いと思います。実施時期が2か月遅れとなりましたが、これは統一地方選挙などの選挙期間を避けたという政治的意図だと私は思っています。
 福島原発事故後、再生可能エネルギーによる電気を目指そうとした声を、本気で実行しようとせずに、化石燃料や原子力だということを変えようとしない、政策の失敗も思わざるをえません。
 なかなか難しいコメントになったかと思いますが、これからもどうぞよろしくお願いします。

 横浜リカさん、コメントありがとうございました。痛烈なる皮肉ともいえるドイツのニュース映像、私も衝撃的でした。
 ドイツは今年4月15日に、原発を使わない国となりました。その政策変更のキッカケとなったのが1986年のチェルノブイリ原発事故であり、その後、紆余曲折がありながらも2011年の福島原発事故が政策変更を決定づけたといわれています。
 やる気になれば脱原発は可能です。やる気にならなければ、「なんやかや」と(屁)理屈をつけて実行しようとしない政治の姿勢に「総括しない」「反省しない」「責任取らない」という言葉を使ってしまいました。
 これからも元気の出るコメントをよろしくお願いします。

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