「広島平和記念公園と米国パールハーバー国立記念公園との姉妹公園協定」について要望書提出
戦争させない・9条壊すな! ヒロシマ総がかり行動実行委員会は、6月29日、高橋克浩(平和運動センター議長)など4人が広島市を訪れ、広島市松井一實市長に対し、「広島平和記念公園と米国パールハーバー国立記念公園との姉妹公園協定の締結を松井市長は白紙に戻し、市民的な議論の場を設定すること」を求める要望書を提出しました。
要望書にもあるように、広島市民がこのことを知ったのは、広島市とアメリカ政府が締結するわずか1週間前で、市民がこの問題に意見を述べることは事実上封殺されたまま進められたということです。暴挙以外のなにものでもありません。
問題点は、以下の申し入れ書に書かれていますので、ぜひ読んで欲しいのですが、もう一つ私が関心を持っているのは、協定の相手が自治体ではなくアメリカ政府だということです。
これまでの広島市の様々な姉妹提携で、こんなケースがあったのだろうかと疑問を感じています。
広島平和記念公園と米国パールハーバー国立記念公園との姉妹公園協定の締結を松井市長は白紙に戻し、市民的な議論の場を設定することを求めます
6月29日本日、広島市は、米軍の原爆無差別大量虐殺の地に立つ広島平和記念公園と、旧日本軍の真珠湾攻撃と日米開戦にまつわる米国のパールハーバー国立記念公園が姉妹公園協定を締結すると報じられています。市民が今回の協定を知ったのは、6月22日の報道を通してであり、あまりに性急すぎます。
パールハーバー国立記念公園は、アメリカ太平洋艦隊の司令部があるパールハーバーの中で、第二次世界大戦の旧日本軍による奇襲攻撃を忘れるなと、沈没した戦艦アリゾナの残骸と記念館、戦艦ユタの遺構などからなります。戦死者の軍人を顕彰し、米軍を常に鼓舞するための施設であり、言うなれば「広島・長崎への原爆攻撃を正当化する」ための原点であると、私たちは考えます。
広島市の発表した「経緯等」によると、本年4月、在大阪・神戸米国総領事から、G7広島サミットの開催を契機として姉妹公園協定の打診があり、6月には市長を訪問して、パールハーバー国立記念公園と平和記念公園は目指すところは共通しているとの見解を示されたそうですが、両公園の目的は、それぞれ何であり、どこが共通しているのかについて、広島市の見解を具体的に明らかにしてください。
また、「本市としても、戦争の始まりと終焉の地に関係する両公園の提携は、過去の悲しみを耐えて憎しみを乗り越え、未来志向で平和と和解の架け橋の役割を果たしていくことになると考えています」とありますが、「過去の悲しみを耐えて憎しみを乗り越え」ていくべき主語を広島市民と考えているのか、広島市の見解を具体的に教えてください。
さらに、「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」の実現に向けた第一歩として、その機運の醸成に資することにつながることから、協定締結の申出を受け入れることにしました」とありますが、「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」の中身を広島市は、全面的に肯定し、これまでの広島平和宣言との整合性を全く問題ないと考えているのか、あらためて広島市の見解を具体的に教えてください。
最後に、広島市の発表した「提携協定の概要」の【目的】によると、「国際協力プロジェクト」を通じて両公園に関わる人材の経験を豊かにし、研修を充実させるとありますが、広島市として、旧日本軍の真珠湾攻撃と米軍の原爆無差別大量虐殺の関係をきちんと整理して見解を示さない限り、意味をなさないと考えますが、広島市としての見解を具体的に教えてください。
以上のような広島市の見解が市民に明らかになっていない現時点では、今回の姉妹公園協定の締結は余りにも性急ですので白紙に戻したうえ、下記のことを早急に検討していただくよう要請します。
記
1、広島平和記念公園と米国パールハーバー国立記念公園の目的は、それぞれ何であり、どこが共通しているのかを含めて、被爆者をはじめ市民との議論の場を設定し、広島市の見解を示してください。
いのちとうとし
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