2023平和といのちと人権を!5.3ヒロシマ憲法集会
少し遅くなりましたが、「2023平和といのちと人権を!5.3ヒロシマ憲法集会」の簡単な報告です。
メイン会場の弁護士会館では、予定通り午前10時丁度に戦争させない千人委員会・アイ女性会議の貴田月美さんの司会で、集会がスタートしました。
主催者あいさつは、「戦争させない・9条壊すな!ヒロシマ総がかり行動実行委員会」共同代表の山田延廣弁護士。山田さんのあいさつ冒頭のことば「日本国憲法よ、76年間よく民主主義を育ててくれた。そして、戦争をしない、平和な時を過ごさせてくれた」が、印象に残っています。
主催者あいさつの後、川崎哲さんの「戦争の準備ではなく,平和の準備をー“抑止力”で戦争は防げない-」と題した記念講演です。
川崎さんの話は、「安保三文書」が閣議決定される前に川崎さんが座長となってまとめられた「平和構想会議の提言」を詳しく紹介されました。「核兵器も武器も使うために作られている。だから,それが増えれば戦争に近づくのは当然のこと。軍備を増やせば、戦争の危険が高まるのも当然のこと。戦後78年、戦争をリアリティに考える世代が少なくなっているが、抑止力を高めれば高めるほど戦争に近づくことになる。安全保障のジレンマである」と「抑止力論」の危険性を指摘し、さらに「軍拡に向かう危険性を歴史の事実を提起して訴えなければならない」ことを強調しました。
川崎さんの講演内内容が豊富でしたので、ここで全部を紹介することが出来ません。YouTube(https://youtu.be/euNGEk9GGi4)にアップされていますので,詳しくはぜひそちらを見てください。
集会の最後に以下の集会アピールが提案採択されました。少し長いのですが、全文掲載します。
戦争の準備ではなく 平和の準備を
2023年5月3日、今日は、日本国憲法が施行されて76年目となる記念の日です。
76年前、日本は、日本が引き起こした侵略戦争で、多くの国々と市民に大変な被害をもたらしたことを反省し、二度と戦争を起こさない、軍隊は持たない、平和国家として世界に尊敬される国になることを憲法に明記して約束しました。
しかし今、日本は、戦争できる国、戦争を準備する国につくりかえられようとしています。
岸田政権は、去年の12月、国会にも国民にも諮ることなく、敵基地攻撃能力を持つ、5年間で43兆円もの軍備拡大を行う、日本の安全保障政策を大転換させる「安保3文書」を閣議決定し、今年、過去最大の軍事費を盛り込んだ2023年度予算を成立させました。また、原子力発電政策を再起動させるGX法(グリーントランスフォーメーション法)、健康保険制度の改悪と抱き合わせて国民のくらしと財産を監視するマイナンバー法、世界から時代錯誤と批判されている入国管理法改定案、いのちやくらしに関わる財源を軍事費に注ぎ込み、大増税への道を開く軍拡財源法案など、戦争国家に突き進む悪法のオンパレードです。
さらに、岸田首相は、「時代は憲法の早期改正を求めている」(2月の自民党大会)と改憲を掲げ、改憲勢力は国会の憲法審査会の毎週開催を主張し、9条への自衛隊明記や緊急事態条項創設の改憲案まで示されています。
日本国憲法と憲法9条は、最大の危機に直面しています。
しかし国民は、改憲を政治の最優先課題とは考えていません。物価高騰、先進国で最下位のジェンダー問題、貧困と格差、3年余のコロナ禍で浮き彫りになった公衆衛生、医療と介護の貧困、農林水産業の衰退と低い食糧自給率、気候危機と大災害、原発の後始末と汚染水の処理など、日本は戦争の準備をするどころではない、大切な課題が山積みです。
ウクライナにロシアが侵略して一年余。市民がどれほどの戦禍に見舞われるかを、私たちは目の当たりにしています。ロシアが核兵器の使用もあり得るとおどし、核抑止の論理が破綻する中、被爆地ヒロシマでG7広島サミットが開かれ、拡大核抑止を強化し、日本の国是である非核三原則が崩されようとしています。
私たちは、今日、「戦争の準備ではなく、平和の準備を」と集いました。全国でも「新たな戦前にさせない、平和と命、憲法を守ろう」と、同じ思いで「憲法集会」が開かれています。
多くの市民が、岸田政権の暴走を止めよう、憲法の改悪は許さないと声をあげ、戦争への道でなく、憲法を活かし、世界から、平和の国として尊敬されることを心から求めています。
本集会に参加した私たちは訴えます。
戦争の準備ではなく、平和の準備を
憲法を変えて、戦争する国になるのではなく、
憲法を活かし、平和・人権・民主主義の理念の実現を
ウクライナに平和を ロシア軍の即時撤退・停戦を
戦火におびえることも、飢えることもなく、
すべての人が、豊かに、平和に暮らせることを
弁護士会館の参加者は、約200人でした。弁護士会館以外に6カ所でZOOM会場が設けられましたが、まだ参加者は集約できていません。熱心に聞く、参加者の姿が印象的でした。
いのちとうとし
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