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2023年5月10日 (水)

中国電力OB会、カルテル問題で後輩たちへ激励のメッセージ

 4月28日、中国電力は23年3月期の決算発表を行いました。1553億7800万円という、これまでで最大の赤字額となりました。発電燃料費価格の高騰と、カルテル問題で公正取引委員会から排除措置命令とともに707億円を超える課徴金を命じられ、これを特別損失に計上したことが影響したと発表しています。

 株主への年間配当金もゼロで、配当ゼロは会社創業以来のことです。今年の春闘では大企業を中心に賃上げが進んでいるとされていますが、中国電力社員のベースアップはこれまたゼロで、労働組合も受け入れました。私は、いくら赤字とはいえ、社員のベースアップまで無しにすることはないと思います。

 何年か前、どこかの証券会社が破綻した時、社長が泣き声で「社員が悪いのではありません」と叫ぶように語ったのを思い出しました。

 中国電力OBに対し、「OB会員の皆さまへ」というのが、社内報別冊として送られていました。タイトルは「後輩たちへの激励メッセージについて」とあります。文書には、公正取引委員会から課徴金を命じられたことなどが書かれた上で、OBの人たちへのお願いとして、『この難局を乗り越えるべく企業再生に向けて取り組む後輩たちに対し、温かい「叱咤激励のメッセージ」を送りたいと思います。厳しい意見も含め、私たちOB会員の思いを直接届けることで、今後の中国電力の歩みを少しでも後押しできればと思います。』とあります。

 先輩たちからの後輩への涙の出るようなお願いに思えますが、この度のカルテル事件の主犯格は、2017年~18年の事件が起こった時の社長であった清水希茂(まれしげ)・現会長と、当時経営企画部門長の職にあった瀧本夏彦・現社長であったことは間違いありません。

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 この18年6月に開催された株主総会で、瀧本さんは取締役に昇格しました。株主総会招集通知書には、瀧本さんを取締役候補者とした理由について、『震災後の著しい経営環境変化の下、経営企画部門において当社経営のあり方を描く中核的役割を担っております。多面的かつ即応性の高い思考・分析能力を活かした的確な業務運営が期待できることから新たに候補者としております』とあります。どこが「即応性の高い思考・分析能力」だったのでしょうか。

 清水希茂さんについては、あえて書きませんが、豊富な知見と強いリーダーシップのある人物と絶賛しています。

 こんな幹部の元で働かされていた社員たちに、なにを激励するようにというのでしょうか。求められているのは、幹部たちへの怒りだと思うのです。

 決算発表を行った同じ日に、カルテル課徴金問題で公正取引委員会に対する取り消し訴訟を起こすことも発表しました。取り消し訴訟を起こして、司法の場で事件の真相を明かすことはとても大切なことだと思います。しかし中国電力は、カルテルでは関西電力に騙されたという主張をしているのですから、その損害請求を関西電力に起こすことが先だと思い、問い合わせをしました。戻ってきた回答は「現時点では答えられない」というものでした。

一般的には被害者が加害者に責任を問うのが先で、それを調べた「捜査機関」を訴えるのは、順序が逆だと思うのですが。やっぱり電力会社はみんな「グル」で、同じ『ムラ』仲間なのでしょう。

木原省治

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コメント

いつも文書を読ませて頂いてます。分かりやすい文書で、今の中国電力会社の状況が理解できました。働く人達が誇れるような会社に変わっていって欲しいと思っています。


NHKで見ました。証券会社と、監督官庁が、存続について、話を、していた。ところが、いきなり、方針転換です。上の意向だと。上が、わかりますか。竹下首相に、早稲田なら、政経でしょうな、と、言ったとか。皮肉ったれ・ピカ一の総理大臣です。そこまで成績優秀なら、当然に、銀時計組と、思うのですが、そのことを、探しても、銀時計組項目は、出て来ませんでした。宏池会は、大平首相までだ、と、思っています。

横浜リカさん、コメントありがとうございます。分かりにくい話しを出来るだけ、皆さんに理解していただくように書いているつもりです。だから、このようなコメントをいただくのは、とても嬉しいです。今後ともよろしくお願いします。

児玉さん、コメントありがとうございます。私の知識では分かりにくい言葉、「銀時計組」という言葉がありますが。私も、宏池会は少し期待していましたが、どうしてこのように変貌したのか考えあぐねているところです。これからもよろしくお願いします。

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