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2023年5月 7日 (日)

終わりなき核被害を生きるーエヴェレンさんの話

5月2日の午後1時半からエソール広島で「被爆体験を継承する会」などが主催する「マーシャル諸島からエヴェレンさんがやってくる 終わりなき核被害を生きるー今伝えたい想い」が、開催されました。

エヴェレンさんは、マーシャル諸島政府のもとに設立された核問題委員会(NNC)で、教育普及担当を務める子育て中の女性です。(講演会案内のチラシより)

マーシャル諸島は、1946年から58年にかけ、アメリカが67回もおこなった核実験場の島々です。

エヴェレンさんの母は、8歳の誕生日を迎えた日1954年3月1日に行われたのがビキニ水爆実験です。

実験場のエニウェトク島から180km離れた島ロンゲラップに住んでいたエヴェレンさんの母は、放射性降下物による放射能被害によって、その後甲状腺がんになり7回の流産をすることになりますが、「アメリカと話し合いが出来るように」とその後、政治家となり,核被害問題の解決に努力します。1995年には「核兵器の違法性を問う」国際司法裁判所で証言も行います。

核実験当時、ロンゲラップ島にいた人は、87人。この人びとが避難できたのは、実験の3日後のこと。一度は、島に戻ったのですが、汚染濃度が高すぎ、1985年に再び島を離れ、今も帰ることが出来ない状況が続いています。

エヴェレンさんの話は、こうした核実験による被害とその現状とともに、母の活動を引き継ぎ「マーシャル諸島の人びとが体験したことを誰にもさせたくない」との思いで続けている現在の活動状況についてでした。

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エヴェレンさんのお話を聞きに行こうと思ったのは、ビキニ水爆実験被害後の今を,当事者から直接聞きたかったからですので、本当は、もう少しその内容を紹介しすべきですが、今日は原水禁国民会議とマーシャルの核実験被害者との出会いについて、書きたいと思います。

よく知られているように、日本の原水禁運動の出発点となった第5福竜丸が被災した核実験が、このビキニ水爆実験です。

しかし、残念ながら当初の日本の原水禁運動は、その出発点となったマーシャル諸島の核被害者の問題を取り上げることはありませんでした。

ようやくマーシャルの核被害者の問題と向き合うようになったのは、被爆26周年原水禁世界大会(1976年)にミクロネシア代表団が参加したときからです。

この大会の国際会議で、ミクロネシア代表のモーゼス・ウルデゥングさんは次のように訴えています。

「1940年代と50年代には、ビキニ島は原水爆の実験場にされました。ビキニの人びとは不毛の地に移住させられ、今ではネズミと食糧不足に苦しんでいます。1954年の水爆実験は、罪のないミクロネシア人約100名に未曾有の被害をもたらしました。アメリカは、世界的な非難を受けて、彼らのイメージが落ちるのを防ぐために、10万ドルを支払いました。アメリカの医師たちは、これらの犠牲者を治療はせず、水爆の放射能が人体に及ぼす影響を研究するため“人間”モルモットのように扱っています。」そして、「その被害の実相を調査する調査団の派遣」を求めます。

これを受け、「調査団派遣をする」国際共同決議が行われ、同年12月に原水禁国民会議は、日本で最初の医師を含む被曝調査団を派遣しました。

この時初めて、日本の原水禁運動は、原水爆被爆国が日本だけでなかったことを知ったのです。

その後1974年には、ポリネシア代表団が、そして1975年の「3,1ビキニデー」には、マーシャル諸島ロンゲラップの村長が来日し交流が深まります。

こうした歴史をもう一度振り返りたいとの思いも、エヴェレンさんの話を聞きに行きたいと思った動機の一つです。

いのちとうとし

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