「気候変動の現在地」気象科学者江守正多さんの講演とみんなの地球温暖化会議
先日、広島市議会議員選挙の応援に行ったとき、安佐北区玖村にある自家栽培の小麦を使った地粉うどんを昔乍らの手作りで提供するうどんや「わだち草」に昼食を食べによりました。
「わだち草」は、市内からも足を運ぶ人の多い人気のうどん屋です。
おいしい「釜揚げうどん」を食べて終えたところで、旧知の店主原田健次さんから「4月の16日、17日の二日間、『みんなの市民サミット2023』が行われるのですが、その一つとして、私たちが主催する『環境問題』のセッションがあるので、時間があったら参加してもらえませんか?」とチラシを渡されました。
一生懸命の様子でしたので、「参加」を約束して店を後にしました。
「『気候変動の現在地』気象科学者江守正多さんの講演とみんなの地球温暖化会議」のセッションは、昨日午後2時半からオリヅルタワー5階大会議室で開催されました。
参加者は、会場が参加が定員の半分ほどの35人ぐらい、オンラインは約100人ほどです。原田さんが、私に声をかけたときには、「集まってくれるかな」と心配していましたが、何とか一安心の数だったように思います。
最初に主催者を代表して原田さんがあいさつ。
「2003年からうどん屋をやっています。この仕事がいつまでも続けられるだろうか?北海道で天然の昆布がとれなくなっている。カタクチイワシの値段が2倍になった。燃料費などが高騰したからかと思っていたが、話してみるとカタクチイワシが捕れなくなっているため。その原因は、海水温が高くなっているからと教えられた。私は、5人の子どもの父親。この子どもたちに緑豊かな自然を残してやりたい。どうしても環境問題を考えなければならないと思っています。」
原田さんの思いが伝わるあいさつでした。
このセッションのメインは、気象科学者江守正多さんの講演です。講演はオンラインでした。
江守さんの話の中心は、2015年に発表された「IOCC(気候変動に関する政府間パネ)第6次評価報告(AR6)」の解説です。
その中で特に,印象にのこったのは「地球温暖化が進んで、誰が一番深刻な影響を受けるのかといえば、その原因に責任のない人たち影響を受けるという不公平な問題です」「現状のCO2削減ペースは、1.5度から2.0度高にとどめるには全く足りないということです」等です。
そして「IPCC統合報告書は何を言っているか ・世界の脱炭素化の転換(+適応)は、人類にとって,やらなければ酷いことになるだけでなく、早くやった方がよい・そのために必要な資金も技術の大部分も持っている・今すぐに急激に舵を切らないと実現不可能になってしまう」という待ったなしの指摘でした。
もう一つの重要な話は、「日本の若者は,気候変動をとても心配している人の割合が低い」ということでしたが、それは若者だけでなく、日本全体の問題ではないかと受け止めました。それは次の調査結果からも明らかです。「あなたにとって気候変動対策は、どのようなものですか」との問いに「多くの場合生活を脅かすものである」と考えている人は、世界では、26.7%であるのに日本は、60%の人がそう考え、「多くの場合、生活の質を高めるものである」と考えている人は、世界では66%に対し、日本は17%しかいいないという世論調査結果です。
ただびっくりする数字ですが、私も原田さんの誘いがあったから初めて、このセッションに参加したという「環境問題」に対する意識ですから、考えさせられる貴重で有意義な2時間半になりました。
今日は、原爆資料館で開かれる「みんなの市民サミット2023」の「世界のヒバクシャとつながろう」に参加します。
いのちとうとし
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