戦いと痛みー第2次世界大戦中のポーランド国民 グダンスク第2次世界大戦戦争博物館巡回展
先日、ある講演会に参加するため原爆資料館地下会議室を訪れた時、「えっ」と思う光景が目に入りました。
いつもは、「新着資料展示」が行われている特別展示室の前に見慣れない看板が掲示されていたからです。
看板には、小さな文字で「グダンスク第2次世界大戦戦争博物館巡回展」と書かれ,その左側に赤い大きな文字で「戦いと痛みー第2次世界大戦中のポーランド国民―」と書かれています。会期は、2月17日から3月21日です。
会場に入ると正面に「ごあいさつ」として次の内容が書かれたパネルが立っています。
「第2次世界大戦勃発の地として知られるポーランド・グダンスク第2次世界大戦博物館において,2022年(令和4年)10月14日から12月31日まで広島市・長崎市主催の『ヒロシマ・ナガサキ原爆・平和展』を開催しました。これを機に相互交流の一環として,同館が世界各国で開催している巡回展『戦いと痛みー第二次世界大戦中のポーランド国民』をここ広島で開催することにしました。
1939年(昭和14年)9月1日、ドイツがポーランドに侵攻し、第2次世界大戦が始まりました。本展では、第2次世界大戦中のポーランドの人々の体験を中心に紹介します。
この展示会が、改めて戦争の悲惨さ平和の重要性について考えるきっかけとなることを願っています。」
この「あいさつ」文によって、この展示会の経緯を知ることが出来ます。
会場に入ると,赤い自問に白文字での解説、そして豊富な写真がつけられた写真パネルが並んでいます。同館が作成した写真パネル23枚が展示され、当時のポーランドの人々の体験を知ることが出来ます。もちろんその中には、ホロコーストの問題もありますが、私が改めて痛感させられたことは、ポーランドが東西の大国ドイツ・ソ連によって分割され蹂躙され続けた歴史です。
この展示を見ていると、今進行しているロシアによるウクライナへの軍事侵略が重なって見えてきます。「ヒロシマ・ナガサキ原爆展
この「巡回展」は、ネットを検索してみると2019年9月1日から12月22日まで、大阪で同展が開催されています。グダンスク第2次世界大戦博物館は、2017年にオープンし、その名のとおり「第2次世界大戦に特化した展示」になっており、「巡回展」は、世界60カ国で開催される予定のようですので、オープン時から計画されていたと思われます。
入り口正面の「あいさつ」が書かれたパネルの右下には、グダンスク第2次世界大戦博物館の「ヒロシマ・ナガサキ原爆・平和展」の会場の様子を写した写真があります。
たくさんの人たちが訪れ熱心に見ている様子がわかります。
原爆資料館細田益啓副館長にお聞きしたところ、「ロシアによるウクライナ侵略、そしてプーチン大統領の『核使用発言』の影響もあったのではと思いますが、非常に関心は高く,入場者も多かった」とのことです。
第2次世界大戦勃発の地ポーランド・グダンスクと第2次世界大戦で最大の悲劇・原爆が投下された広島を結ぶこの「戦いと痛みー第2次世界大戦中のポーランド国民 グダンスク第2次世界大戦戦争博物館巡回展」もまさに時宜を得た企画だと思いますので、是非多くの広島市民に見に行って欲しい展覧会です。
いのちとうとし
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