「原水爆禁止広島県協議会第92回総会」開催
広島県原水禁は、27日午後6時から自治労会館で「原水爆禁止広島県協議会第92回総会」を開催しました。県原水禁の総会は、毎年この日(1月27日)に開催することにしています。
総会は、高橋克浩代表委員の開会あいさつの後、議長に丸山さん(広教組書記次長)を選出し、スタートしました。続いて、私が3人の代表委員を代表してあいさつ。特に、岸田首相が「核兵器のない世界の実現」と言いながら、安保3文書の改悪による軍事強化の姿勢、核兵器禁止条約締約国会議への不参加、NPT再検討会議に参加しながら「核兵器禁止条約に全く触れなかった」こと、福島原発事故は依然収束していないにもかかわらず原発政策を大転換させたことなど、広島の背を向けた政策をとり続けていることを厳しく批判し、「抑止力論を基にした軍備の増強の行きつくところは核兵器保有に進む危険性がある」と指摘しました。
福島原発1号機の現在(高橋代表委員の報告資料から)
本部からは、谷事務局長が参加し、あいさつがありました。
その後議事に入り、2022年度活動報告、決算報告、2023年度活動方針、2023年度予算案が、大瀬事務局長から提案され満場一致の拍手で承認されました。運動方針では、特に「①情報発信の強化②運動継承のための原水禁学校の開催③福島の現地の実情を知り、運動を学ぶための「第3回福島現地交流団」の派遣」などを今年度の重点課題として取り組むことになりました。
役員改選では、代表委員に秋葉忠利、金子哲夫、高橋克浩(アイウエオ順)の3名、事務局長に大瀬敬昭、常任理事26名を選出しました。
総会の議事終了後、下記の「G7サミット広島開催にあたっての 広島選出の岸田文雄総理大臣への申し入れ」(秋葉代表委員が原案を作成)が提案され、承認されました。
今年5月に開催されるG7サミットは、貴職の働き掛けによって広島で開催される運びになったことは評価されます。広島選出の総理大臣としてG7サミットを、「ヒロシマ」に込められた被爆者や市民の思い・祈りならびにこれまでの歴史を踏まえて、「ヒロシマ」の意味を世界に広める場にしたいという貴職の強力な意思表示だと受け止めています。
その貴職の思いと、主権者としての私たち市民レベルでの「ヒロシマ」理解に齟齬なきことを期するため、改めて「ヒロシマ」の意味を確認し、「全体の奉仕者」(憲法15条)のトップとしての貴職と共有すべくここに申し入れを行います。
⓪ 「ヒロシマ」の意味は、被爆の実相を我がこととして理解し、被爆者のメッセージを謙虚かつ真摯に受け止め、核兵器のない平和な世界を実現することにある。仮初にも、その「ヒロシマ」の意味を蔑ろにしたり、力による支配正当化のための免罪符として利用したりするようなことがあってはならない
① 例えば、長崎以降は核兵器が使われなかった事実は大切だが、それは、『ヒロシマ』の著者、ジョン・ハーシーが1985年に述べたように、被爆者が自らの体験を証言し世界に訴え続けてきたからである。つまり被爆者が「核抑止力」を持つ。それを認めずに、核兵器の所有や使用の脅しが核兵器使用を思い留めさせているという「核抑止論」を容認する口実に使うことは決して許されない。
② 今こそ、被爆者亡き後の世界で核兵器を使わせないために何をすべきなのかを議論するときである。そのためには法的手段である核兵器禁止条約に頼る以外の道はない。
③ その第一歩は、核保有国が「核の先制使用はしない」と宣言することである。核保有三か国の首脳が同時に広島後に集うという歴史的な意味はこの宣言以外にはあり得ない。昨年11月のG20バリ宣言で特筆すべきなのは、貴職を含むすべてのG7メンバーが次のように述べていることだ。「核兵器の使用と核を使用すると脅迫することは許されない。」あらゆる場で、この前提を再確認することが、喫緊の世界的課題の一つ、プーチン大統領による核使用と核使用の脅迫を止めさせるよう他の核保有国が説得する上で、必要不可欠である。
④ 今年没後100年を迎える初の広島出身総理大臣だった加藤友三郎は、ワシントンで軍縮条約をまとめる中心的な役割を果した。当時の軍部を抑えて我が国の軍拡路線を軍縮路線に大転換させ、日米敵対から協調の方向を打ち出しただけでなく、会議には参加していなかった中国やソ連との関係も改善し、世界全体の未来を明るくした。同じく広島出身の総理大臣として、貴職もその故事に倣って、今こそ我が国が日本の軍縮のみならず、G7には参加していない国々も含めた世界の軍縮と協調のためのリーダーシップを発揮する機会として今回のサミットを意義あらしめるべきである。就中、ウクライナ戦争を一日も早く終らせるため、「ヒロシマ」の力と権威に依拠した和平工作を始めるべきである。
以上、「ヒロシマ」の意味を再確認し、G7サミットを「ヒロシマ」の意思実現のための新たな出発点とするため、貴職が断固たる決意の下、世界のリーダーとしての力を余すところなく発揮されんことを期待しています。
この申し入れ書をどう届けるのかは、事務局を中心に協議し決定することにしました。
その後高橋代表委員による「福島原発見学の報告」学習会が、行われました。
いのちとうとし
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