核兵器禁止条約発効2周年キャンドルメッセージ
核兵器禁止条約が発効して2周年となる昨日(22日)原爆ドームまで、HANWA(核兵器廃絶を求めるヒロシマの会)の呼びかけでキャンドルアピールが行われました。
午後4時半から、1500個のキャンドルが、呼びかけに応じた参加者によって、ガムテープによって描かれた文字上に並べられました。
その後点灯作業が行われ、午後5時50分には、全てのロウソクに明かりがともり、「PEACE FOR UKRAINE ! NO NUKE WAR ! 2023」の文字が浮かび上がりました。
灯ったキャンドルを前にして、最初に森滝春子顧問が、今回のキャンドルサービスの意義について訴え、続いて足立修一代表が、下記の「核兵器禁止条約発効2年にあたっての声明」を読み上げられました。
本日(2023年1月22日)は、核兵器禁止条約(TPNW)が発効して2年となる。現在、92か国が署名し、68か国が批准している。
2022年2月、ロシアがウクライナに侵略し、核兵器を使用する旨の威嚇を行うなど、現在、核戦争の危機に直面している状況にある。しかし、広島の被爆者と市民は、決して核兵器を使用してはならないこと、核戦争に勝者はなく、地球の破滅をもたらす結末となること、今も続く戦火により多くの無辜の人々が殺されていることを一刻も早く終わらせ、停戦・終戦することを訴える。
77年前、広島市はアメリカ軍の核兵器の爆撃により壊滅させられた。日本人だけではなく植民地支配していた朝鮮半島・台湾出身者、強制連行された中国人、アメリカ人捕虜や、国策により東南アジア諸国や中国から日本に留学した人たちも無差別に被爆させられ、また、死亡させられた。また、原爆の爆裂による直接の威力(熱線・爆風・初期放射線)だけでなく、残留放射線による被爆は爆撃後広島市内に入った人にも及び、放射性降下物による被爆は爆心地から30キロを超える地域にまでも及んだ。戦争が終わった後、広島での死亡者は1945年末までで約14万人と推定され、現在に至るまで白血病やガンにより多くの被爆者が死亡させられてきている。また、3日後に爆撃された長崎市も同様な原爆の爆撃を受け、同様の状態になっている。
昨年6月、核兵器禁止条約の第1回締約国会議が開催され、ウィーン宣言が採択された。核兵器禁止条約の普遍化と核被害者の援護などが課題となっている。本年11月に開催される第2回締約国会議で、議論が深まることを期待したい。
昨年8月、核不拡散条約(NPT)再検討会議が開催されたが、最終文書の採択に至らなかった。同条約6条の核軍縮義務を履行し完結する(=核兵器を廃絶する)ことは、2000年、2010年の最終文書で確認されているにもかかわらず、一歩も前進しなかったことは極めて残念な事態である。核兵器保有国がNPTを補完するTPNWの署名・批准に背を向ける態度を取ることは許されない。
私たちは、核兵器保有国が安全保障を理由に核兵器の廃絶を先延ばしすることに抗し、日本政府に核兵器禁止条約へ速やかに署名・批准することを求めるとともに、核の廃絶を求める世界中の核被害者とつながって核なき世界をめざしていきたい。
昨年は、コロナ過ということもあり、昼間の時間にごく少人数での横断幕を掲げてのアピールとなりましたが、今年は人数を少なくしたものの核兵器禁止条約発効の年2021年と同様に、キャンドルによって「ウクライナに平和を 核戦争を許すな︕」のメッセージを発信しました。参加者は、約50人でした。
いのちとうとし
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