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2022年12月13日 (火)

被爆二世訴訟で長崎地裁、「原告らの請求棄却」の不当判決

昨日午前10時、長崎地裁において「国が被爆二世に対し援護法に基づく施策を実施していないことは不法だ」とし、損害賠償を求めている被爆二世訴訟に対する初めての判決の言い渡しがありました。

判決は、「原告らの請求をいずれも棄却する」という不当なものですが、原告・弁護団は下記の声明を発表しました。その中で特に「『放射線被害の遺伝的影響』についてはその可能性を認めたと理解できる」と評価し、国に対し「改めて、速やかに被爆二世、そして被爆三世等に対し、被爆者援護法上の援護の措置を執ること」を求めました。

来年2月5日に判決が出される広島では、午後6時半から開催された長崎の報告集会をオンラインで結び、足立弁護士、中敷弁護士によって行われた判決に対する評価などを共有しました。

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【被爆二世訴訟・長崎地裁判決に対する声明】

         原告団長 崎山 昇

弁護団長 弁護士 在間 秀和

2017年2月提訴以来、5年10か月の審理を経て、本日長崎地裁は、原告らの請求を棄却するとの判決を示した。結論において、私たちの求めた被爆二世に対する賠償を否定したことは、到底納得し得るものではなく、強く抗議する。

原爆による放射線の被害は、19458月に広島・長崎の人たちが人類史上初めて経験したものであり、極めて多数の人たちが、瞬時に、そして耐えがたい苦痛の末に命を失い、また被爆による深刻な健康被害に苛まれてきた。日本政府は、被爆者の切実な訴えを受けて、ようやく1957年に原爆医療法を制定し、以降現在の被爆者援護法によって被爆者援護の政策を続けてきた。

原爆放射線が人間に遺伝的影響を与えるかについては、すでに1950年代から指摘されてきたことであり、現在に至るまで、多くの研究者がその影響を否定できないことを動物実験等科学的根拠をもって明らかにしてきた。現実に多くの被爆二世が、何らかの形で原爆放射線の影響を受けていることは否定できず、多くの二世が様々なガン等の疾病に苦しみ、またほとんどの被爆二世が健康に不安を覚える日々を過ごしてきた。本件裁判においても、原告の人たちはその現実を裁判所に切々と訴えた。

これに対する国の対応は、「放射線被害があるという科学的根拠は示されていない」という主張を一貫して続け、原告らの訴えに全く耳を貸そうともしない不当極まりないものであった。

この度長崎地裁は、放射線被害の遺伝的影響の可能性を認め、被爆二世である原告らの主張の正当性を認める判断を示した、と理解することができる。この点における裁判所の判断は、当然のことといえるものの、それ以上に政府・厚労省の基本的対応の問題に言及していないことは決定的に不十分と言わねばならない。

 被爆者援護法1条3号は、「身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」を被爆者として援護の対象とし、今回の判決においても、原爆放射線により健康被害が生ずる可能性がある事情の下に置かれていた者をいうと解されるとしている。そうであるならば、当然被爆二世に対しても同様に被爆者援護法による援護がなされるべきである。そして、そのための立法措置を怠ってきた国の責任は明らかである。にもかかわらず、今回の判決は極めて不十分と言わざるを得ない。

 しかし判決は、「放射線被害の遺伝的影響」についてはその可能性を認めたと理解できる。国はこれまで一貫して「遺伝的影響の科学的根拠はない」と主張し、被爆二世に対する援護法上の措置を拒否してきたが、この対応が基本的に誤りであることが判決において指摘されたと受け止めるべきである。そして、国は、被爆二世に対する援護についてこれまでの態度を根本的に改めるべきである。私たちは国に対し、改めて、速やかに被爆二世、そして被爆三世等に対し、被爆者援護法上の援護の措置を執ることを求める。


この判決を受け、控訴するかどうかは、14日に弁護団、原告団の会議を行い、その論議を経て判断することになっています。

いのちとうとし

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