「第15回中国受難者を追悼し平和と友好を祈念する集い」開催
昨日報告した「和解を導いた力Part2」の翌23日午後1時30分から、安芸太田町坪野の中国電力安野発電所内に立つ「安野 中国人受難之碑」前で「第15回中国受難者を追悼し平和と友好を祈念する集い」(以下「集い」)が行われました。主催は、広島安野・中国人被害者を追悼し歴史事実を継承する会(以下「継承する会」)です。
毎年、この集いは、10月の第3日曜日に行われてきましたが、今年は第4日曜日の23日になりました。10月23日は、2010年にこの碑の除幕式が行われた日ですから、一番ふさわしい日だったと言えます。
私も足立弁護士の車の同乗させていただき、参加しました。今年は、ここを訪れるのは2度目になります。
定刻に岡原美智子さんの司会で始まった「集い」は、最初に全員の黙とうでスタートしました。主催者あいさつで「継承する会」の世話人代表足立修一弁護士が「今年は、日中国交正常化50周年の節目の年ですが、新型コロナウイルス感染症の終息が見込めない中、中国のご遺族をお招きすることができませんでした。今後も、この間の和解事業によって築かれた日中間の交流をさらに深めて、被害者の追悼、歴史の継承を皆さん方とともに継承していく決意を申し上げて、私の挨拶とします」と述べました。その後、安野中国人受難者遺族のメッセージ、安芸太田町橋本博明町長のメッセージ(小野直敏副町長代読)、善福寺藤井慧心住職のあいさつ、広教組頼信直枝委員長のあいさつ、中国駐大阪総領事館薛剣総領事のメッセージの紹介が行われました。
全ての挨拶が終わると恒例の竹内ふみのさんの二胡演奏が行われ、その伴奏の中で参加者が献花を行いました。私は、広島県原水禁を代表して献花を行いました。
参加者は、東京や千葉、そして地元を含め約55人でした。
私たちが会場に到着した時、思いがけない出会いがありました。地元の梶谷さんが、久しぶりに参加されたのです。梶谷さんは、「先日、黒い雨の相談会が行われたとき、たまたま旧知の足立弁護士に聞いていただくことになりました。その後、参加を呼びかける電話がいただきましたので、地域の行事もありましたが、今年は参加することにしました。」と話しておられました。梶谷さんは、地元坪野に住んでおられ、これまで何度も協力していただいた方だったようです。
梶谷さんの話を聞きながら、足立弁護士が以前に「安野にいた中国人の人もみんな黒い雨の被爆者になるんですよね」と話されていたことを思い出します。これまで広島刑務所に収監された14人だけが被爆者だと言っていきましたが、すでに全員亡くなられましたので、今では手帳の申請はできないのですが、これからは、中国人被爆者は300人以上(きちんとした人数をこれから調べたい)といわなければならないことになります。
「安野 中国人受難之碑」前での「集い」が終わると、参加者は例年通り善福寺に移動し「追悼法要」が行いました。藤井慧心住職の読経が流れる中、参加者は日本式の焼香と住職が中国から持ち帰られた中国の長い線香を手向け追悼しました。
今年は、秋の訪れを感ずることのできる好天に恵まれた「集い」でした。来年は、中国から遺族をお招きし、「集い」を開催したいものです。
いのちとうとし
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