国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の説明文
平和公園内にある「国立広島原爆死没者追悼平和祈念館」の地下2階の「平和祈念・死没者追悼空間」へと進むスロープに設置された6枚の説明文について一昨年11月17日国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の銘文: 新・ヒロシマの心を世界に (cocolog-nifty.com)から4回にわたって連載をしました。
4回目の最後に「ですから、現在の追悼祈念館では、この6枚の説明文の扱いがおろそかになっていることにずっと問題意識を持っていたのです。そこで先日、追悼祈念館を訪れ、私の手元にある資料を示し『この6枚の銘文(説明文)をホームページやリーフレットできちんと紹介してほしい』と要望しました。対応していただいた館長は、私たちも、大切な文章だということは理解しています。ただこの施設は、国からの委託を受け広島市が運営していますので、私たちが『こうします』と言うことができません。厚労省に『要望があったこと』をきちんと伝えます」との返事でした。良い方向に進むことを願っています。」と書いて、このシリーズを終了しました。
あまりせっつくのはという思いがあったため、つい時間が経ってしまいましたが、先日やっと国立追悼平和祈念館を訪れてその結果を聞いてきました。
まず厚生労働省の答えです。「議論が再燃する事態は避けたいが、対応は館長に一任する」との事だってようです。
一任を受け、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館として、色々な角度から検討し、少し時間がかかりましたが、次のような対処をとっていただくことになりました。
「①パンフレットについて
今年度末に予定している企画展示コーナーの模様替え以降になりますが、追悼空間スロープの説明文に『原爆投下に至る経緯が6枚のパネルに記載されています』の一文を加えたものに差し替えます
②ホームページについて
フロアマップhttps://www.hiro-tsuitokinenkan.go.jp/floormap/index.htmlの③追悼空間スロープの説明文に『原爆投下に至る経緯が6枚のパネルに記載されています』の一文を加え、『6枚のパネル』にリンクボタンを設置し、パネルの銘文が読めるように改定します。」
パンフレット、ホームページとも「説明文」それ自体は掲載されませんが、追悼空間スロープに説明版があることが明示され、しかもホームページでは、リンクがはられることになりましたので、大きな前進です。
国立広島原爆死没者追悼平和祈念館久保館長の決断に感謝したいと思います。
その思いを伝えた上で、次のことを要望し、この問題に区切りをつけることにしました。
「リーフレット、ホームページの更新をしていただくとともに、館の職員が、この説明版が作られることになった経緯を理解できるように、適宜の研修を行っていただきたい。
特に、
①、特に問題となる6枚目の『誤った国策』は、閣議決定を経て1995(平成7)年8月15日に出された村山首相の『戦後50周年の終戦記念日にあたって』の談話で使われている言葉である。
②、さらにこの説明文は、広島の被爆者団体の意向を受け、厚労省が設けた「開設準備検討会(座長森亘)」で最終的に合意され、厚労省として設置したものであり、広島の被爆者の思いが込められた説明文である。
付け加えれば、被爆者団体の声が尊重されたのは、『原爆死没者慰霊等施設のできるだけ早い設置を図るとともに、被爆者および死没者の遺族の共感が得られる施設となるよう努める』と被爆者援護法成立時の付帯決議の7項に明記されている。
ことを周知していただきたい。」
久保館長からは、同意の意思を示していただきました。
国立広島原爆死没者追悼平和祈念館が開館してちょうど20周年の今年、広島の被爆者のみなさんの努力を少しだけですが伝えるための役割を果たすことができたと思っています。
いのちとうとし
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