被爆樹木リストへの登録と抹消
最近、被爆樹木として新たにマツが登録されたことをニュースで知り、見に行こうと広島市の被爆樹木リストを検索しました。
しかし、被爆樹木リストからその情報を得ることができません(現在は、修正済み)ので、直接担当課の平和推進課にメールで情報の提供をお願いしました。
すぐに返信があり、5月26日にマスコミに提供された報道情報が添付されていました。
新たに登録された被爆樹木は、舟入幸町の民間所有地にあるマツです。被爆地からは、約1,900mの距離です。
登録の経緯は次のとおりです。
① 市民の方から家屋を取り壊し結婚式場(令和5年3月オープン予定)として整備される予定の敷地内に被爆樹木と思われるマツがあると情報提供があった。
② 米国国立公文書館から入手した被爆前の広島市内の空撮写真等により比較照合し、当該樹木が被爆当時から現在地に存置していたことを確認した。
③ 樹木医の堀口力氏に現地を確認していただいたところ 「樹齢は100年以上が経っており、証言どおりと思われる。」との意見であった。
これで、このマツが被爆樹木として認定されました。さらに次の情報が書かれています。
「現在、当該樹木が位置する敷地は工事中のため、現地取材をされる場合は、事前に当課までご連絡ください。一般公開は、令和5年3月の予定です。」
残念ながら今すぐに見に行くことはできないようですので、広島市に写真の提供をお願いしたところ、下の写真が届きました。
被爆77周年を迎える今でも、新しい被爆樹木の発見があったことは、ちょっとした驚きでした。
広島市から送られてきた資料には、新規の登録情報だけでなく、残念な情報も書かれていました。
枯れ死が確認され、登録抹消された被爆樹木があることです。
その被爆樹木は、白神社前の平和大通り緑地帯にあったムクノキです。ここには、エノキ、クロガネモチ、カキ、センダンなどの被爆樹木がありますが、3本あったムクノキの1本が枯れ死してしまいました。
広島市は、被爆樹木を保存・継承するため、樹木医によるモニタリングを行っていますが、このムクノキは、2017年(平成29年)度のモニタリング時に、樹勢が著しく悪くなっていることが判明し、幹の切断や養生などを行い回復に努力されたようですが、昨年度の調査で枯れ死が確認されてしまいました。
この被爆樹は、広島市中区維持管理課が管理していた木だけに残念ですが、今後は、地上80cmぐらいのところで切断し、切り株部分は、被爆の実相を伝えていくため、被爆樹木であったことを説明するパネルを設置し現地で保存することになっています。
この情報を得て、改めてこの枯れ死したエノキを見に行き撮影したのが上の写真ですが、現地に行ってびっくりしたことがあります。
東隣の被爆樹センダンの木の大きな枝が折れて、下に落ちていました。
春には見事な花を咲かせた私たちの目を楽しませてくれていた木です。何が原因かはわかりませんが、かなり大きな枝が折れてしまうのですから、植え替えることができない被爆樹木を残し伝えることは大変なことだということを改めて実感させられました。
1本が登録され、1本が抹消されましたが、現在登録くされている被爆樹木は160本です。
いのちとうとし
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