参議院選挙の結果を考える
7月10日の投開票で実施された参議院選挙の結果が、最終的な得票数は定まっていませんが、今この原稿を書いている午前0時現在、大勢はほぼ確定しました。
この時点で分かっている範囲で、いくつか感想を書いてみます。
広島県選挙区では、私たちが支援した三上理恵さんが、初当選を果たしました。率直によかったなと思います。しかし、選挙結果全体を見ると改憲派といわれる自民、公明、維新、国民の議席は、現有議席と合わせ改憲に必要な参議院の3分の2以上の議席を占めることになるといく厳しい結果となりました。もちろん改憲派といっても、何を改憲するのかまで一致しているわけではありませんので、改憲議席とひとくくりにして良いのかとは思います。しかし「改憲議席が3分の2を上回った」と報道されることになりますから、国会での論戦、特に憲法審査会の開催、論議をめぐって改憲派の勢いがつくことは免れないと思います。
この選挙結果を受けて大事なことは、私は常に主張しているのですが、「憲法改正を最後に判断するのは国民投票」ですので、この結果にくじけることなく、市民運動の力をどう結集するのか、その努力を今まで以上に積み上げることが求められることになります。まさに市民運動にとって正念場を迎えました。
投票率についても考えてみたいと思います。
期日前投票は、前回選挙より1日選挙期間が伸びたとはいえ全有権者の18.60%にあたる1961万3966人が投票しています。そして、前回の参院選と比べて2.49ポイント高くなりました。選挙日の投票率と合わせた推定投票率は、52.16%です。辛うじて50%を超え、前回(48.80%)を上回ることは確実です。選挙前は、前回並みかひょっとすると低くなるかもわからないといわれていましたので、ちょっと意外な気がします。しかし、前回より高くなったといっても、平成になった1989年以降(今回が11回目)では、4番目に低い投票率です。憲法改正を考えると年代別の投票率もしっかり分析することが必要だと思います。
私が投票所に行ったのは、午前10時半頃でした。列をなすというほどではありませんが、次々と投票所を訪れる人があり、以前よりも多いなと感じました。ただ、この暑さなので「午前中に済まそう」という人が多いのだろうと思っていましたが、選挙戦中盤から物価高など生活に身近な問題がクローズアップされてきましたので、投票率が上がってのはその影響かなと思っています。
投票率がアップしたことが、どの党に有利に働いたのかは定かではありませんが、いずれにしても、投票に行くことから民主主義はスタートするとも言えますし、有権者が政治に関心を持ち、選挙で政治を変えようと思っているということになりますので、良い結果だとは思っています。しかしまだまだ低い投票率ですので、投票率を高めるための努力が求められます。そのためにも、国会でのしっかりとした論戦が必要です。
まだまだ、書きたいこと、書かなければならにことがありますが、確定した選挙結果を見て、改めて書きたいと思います。
いのちとうとし
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