折られてしまった被爆者の森のライラック―つづき
18日の無残にもおられてしまった被爆者の森のライラック: 新・ヒロシマの心を世界に (cocolog-nifty.com)のつづきです。
中国新聞が、「『被爆者の森』木折れる」の見出しで、6月22日の25面で取り上げてくれました。
この記事の中で、取材に答えた広島市中区維持管理課は、「故意に折られたかどうか分からないため、警察への届けは出していない」と言ったと伝えています。
確かに、折られる現場を見ていないのですから、「故意に折られたかどうかわからない」との答えは、ある意味その通りかもしれません。
しかし、昨年3月の植栽時に立ち会い、その後何度か被爆者の森を訪れてこの木を見てきた私には、「なぜ?」という疑問が湧きます。
まず昨年3月10日の植栽時の写真です。
翌々日の3月12日には、樹木名鈑が取り付けられました。
ライラックの花が咲いていた今年4月11日の写真です。
この3枚を見比べてみると三つの変化があることがわかります。
その一つは、植栽時には、樹木を固定させる竹の支柱が付けられましたが、今年4月の写真では、その支柱用の竹がなくなっています。二つ目は、昨年3月12日に取り付けられ樹木名鈑が、無くなっています。そして三つ目です。これが重要ですが、植栽時には、根元のすぐ上から両方に枝が伸びていますが、今年4月の写真では、竹の支柱に支えられていなかった方の枝が、失われているのがわかります。残っている枝が竹に支えられていた枝だとわかるのは、枝を竹に結ぶために着けられた棕櫚が残っているからです。
私が、今月17日に見つけた折られて放置されていたライラックの木にも、この棕櫚が残っていましたので、北海道のライラックの枝だということが確認できました。
これらの写真からは、このライラックの木は、これ以前にも悪戯(支柱の竹がない、樹名板が無くなっている、一本の枝が折られている)をされていたことになります。
こうしたことから考えると、明らかに今回も人為的に根元から折られたと考えるのが妥当だと思うからです。
今月17日に私が折られた枝を発見した時には、場所を間違えていたため折られた根元部分を見つけることができなかったのですが、その後広島市から「根元が残っていますよ」と教えていただき、再び現場を訪れました。
折られた痕跡がはっきりと残っています。さらに、根元のすぐそばには葉をつけた小さな枝が散らばっています。
私が見つけた折られていた枝は、ここから約30m西側に放置されていました。元の場所と枝が放置されていた場所の間には、大きな樹木がありますから、直接に見ることはできません。
折っている現場を見なければ、「故意かどうかわからない」と言えるかもしれませんが、こうした事象をきちんと検証すれば、仮に故意でなかったとしても被爆者の森の木が人為的に折られてしまったことは間違いありません。以前から、悪戯されていたのですから。
今後こうしたことが起こらないようにするためにも、警察に被害届を出すことも必要なことではないかと思います。
そのことを広島市に問い合わせていますので、回答があれば、紹介したいと思います。
いのちとうとし
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