道路距離表示の不思議
国道54号線は、広島市中区大手町4丁目7番(市役所前交差点)から松江市雑賀町(相生町交差点)までの171.2kmです。ただ、島根県松江市宍道町の宍道交差点から東は、国道9号線と重複していますので、実質延長距離は、154kmです。これらの数字は、国土交通省中国地方整備局国道事務所に電話で問い合わせて教えていただいたことです。
国道事務所に電話をしたのはちょっとしたきっかけがあったからです。
国道54号線の起点となっている市役所前交差点の北西角のJAビルの前の歩道上で、こんな道路距離表示を目にしました。
この黄色の道路距離表示の上段の小さな数字が、キロを表し、真ん中の大きな数字は、100メートルを表しています。
気になるのは、上段の「-1」です。スタート地点を表す距離表示のはずなのに、なぜかマイナスの距離表示になっています。
気になったので、電車通りをずっと北上して100メートルごとに設置された距離表示板を探していきました。少し行くと上段のマイナスの数字は、1から0に代わりましたが、依然として「―」の表示が付いたままです。
マイナス0.3キロの表示から、表示板の形がスマートな形に変わりました。
一番上に国道54号線を示すマークが表示され、地名も書かれています。上段の数字の右横にキロを示すKの文字が書かれています。
マイナス表示の最後の一枚です。
シャレオの地下街を通り抜けてそごう前に出ました。
バスセンターの降車場からの下りエスカレターの出口でようやく「ー」表示のない距表示示板に出会います。
国道事務所に電話で問い合わせたのは、「なぜ、『-』距離表示板があるのか?」でした。
その答えは、次のとおりです。
「54号線が一級国道となった昭和40年(1965ねん)頃の起点は、紙屋町の交差点だったので、ここが起点となって距離表示されていました。昭和43年(1968年)に市役所前交差点まで延長されたのですが、ここを起点にした距離表示にすると、全部の距離表示板を作り変えなければならないので、紙屋町から市役所前交差点までは、マイナス表示で距離を示すことになりました。」
これで何となく納得です。
ところで市役所前交差点の西南角の歩道にも距離表示板があります。
これは、国道2号線の距離表示板です。この表示板、よく見るとちょっと面白い表示だということに気づきます。100メートルを表す中段の数字は、1から9までの1桁だけですが、「1.1」と、2桁の表示になっています。その理由は336キロ100メートルの地点が、ちょうど市役所前交差点の真ん中になるため、そこに表示板を取り付けることができませんので、少し西側に移動した場所に設置したため、正確な距離数を表示するため、2桁になったのです。他ではほとんど目にすることのない珍しい表示だと思います。
大阪北区の梅田交差点から北九州市門司区の老松公園前交差点までの国道2号線は、延長672.3kmのようですので、広島市役所前交差点は、ちょうど中間点になります。
調べながら、ちょっと不思議な気持ちになりました。
いのちとうとし
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