第25代高校生平和大使の結団式
全国で選ばれた第25代高校生平和大使の結団式が、昨日午後1時30分から広島の自治労会館で行われました。
結団式には、今年全国1道1都2府13県(北海道、岩手、福島、東京、神奈川、新潟、静岡、京都、大阪、兵庫、奈良、広島、福岡、佐賀、熊本、大分、長崎)で選出された31人の高校生平和大使とそれを支えるサポーターのみなさんが集まりました。公募に応じた高校生は、全国で約600人でした。6月に結団式が行われるのは、3年ぶりのことです。この結団式から、その年の高校生平和大使の活動が始まりますが、昨年は、ようやく12月になって実施されました。
第24代高校生平和大使の高橋菜乃果さん(広島)の司会で始まった今年の結団式は、最初に高校生平和大使派遣委員会共同代表の小早川健さんが、広島での選考会の模様などを紹介しながら開会のあいさつ。続いて来賓5人のあいさつ。私も広島県原水禁を代表したあいさつをしました。
これであいさつは終わり、続いて、被爆者で元原爆資料館館長の原田浩さんから「被爆の実相を伝える」と題した記念講演。原田さんには、昨年も講演をしていただきました。
原田さんの講演が終わると、休憩をはさんで高校生平和大使派遣委員会共同代表在間秀和さんから一人ひとりに「高校生平和大使認証状」が手渡され、正式に第25代高校生平和大使が誕生しました。
その後、一人ひとりが決意を表明。一人2分の持ち時間ですが、それぞれの思いがこもった決意が表明されました。今年は、ウクライナ問題を多くの高校生が取り上げたことが特徴的でした。その後、共同代表に平野伸人さんが、これまでの経験を交えて高校生平和大使が果たすべき役割をレクチャー。平野さんは、高校生平和大使の育ての親ともいえる人です。その後、6月21日から23日にオーストリア・ウィーンで開催される「核兵器禁止条約第1回締約国会議」に参加する第24代高校生平和大使・近畿大学付属広島高校福山高3年の大内由紀子さんが、決意を表明しました。
最後に閉会あいさつがあり、結団式を終了しました。
2日目となる今日は、朝から平和公園を中心にフィールドワークを行い、正午過ぎに解散することになっています。
1998年5月、核拡散防止条約(NPT)に加盟していないインドとパキスタンが相次いで核実験を強行し、被爆地の市民は核拡散に危機感を募らせ、「長崎平和大集会」に参加する約50の平和団体が、被爆地広島・長崎の声を世界に伝えるために未来を担う若者を国連に派遣したことが、高校生平和大使のスタートです。現在のように長崎県以外でも高校生平和大使が選ばれるようになったのは、2005年以降で、少しづつ全国に広がり現在の17都道府県に広がりました。
この1998年と1999年の2回は、ニューヨーク国連本部への派遣でしたが、2000年第3代高校生平和大使から、軍縮会議が開かれるスイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪問し、高校生一万人署名活動で集めた署名を届けています。高校生平和大使のホームページによれば、「1万人」という数字は、当初は、高校生だけの署名を集めることを考え、当時の長崎の高校生に人数は、1万人ぐらいだろうということで、「高校生1万人署名」となったそうです。現在では、長崎だけでなく、高校生平和大使のいるすべての都道府県で実施されています。
毎年夏休みの時期に行われていた国連欧州本部への訪問は、この2年間コロナの影響で、実施できませんでしたが、現在のところ今年は、3年ぶりに実施されることなっています。
いのちとうとし
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