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2022年4月 7日 (木)

一枚のチラシ

国立原爆死没者追悼平和記念館の訪問記のつづきです。

入口の受付に入館者が自由に取れるように何枚かのチラシが置いてあります。

その一枚に目が留まりました。タイトルには「平和記念公園 修学旅行モデルコース」と書かれています。

Photo_20220406103801

平和記念資料館から出発して、最後に原爆死没者慰霊碑までの計7つのモニュメントや建物をたどるコースを紹介しています。

びっくりしたのは、3月28日の被爆遺構展示館―平和公園: 新・ヒロシマの心を世界に (cocolog-nifty.com)で紹介した3月26日にオープンしたばかりの「旧中島地区被爆遺構展示館」が、コースの2番目に組み込まれていたからです。

このモデルコースは、次のような順番になっています。

1.平和記念資料館→2.旧中島地区被爆遺構展示施設→3.追悼平和祈念館→4.レストハウス→5.原爆ドーム→6.原爆の子の像→7.原爆死没者慰霊碑

平和記念資料館を見学した後、追悼平和記念かに足を運んでほしいとの強い思いから、その途中にある旧中島地区被爆遺構施設が、組み込まれたものと思いますが、オープンと同時に地図に明示されたことに大きな意味があると思います。

追悼平和記念館は、広島市が管理を委託されているとはいえ、「国立」の施設です。

そこで気になるのは、平和記念資料館の扱いです。

早速、平和記念資料館の啓発課を訪ね、「旧中島地区被爆遺構展示館がオープンしたのですが、資料館が配布する資料で新しくこの展示館を書き加えたものが作られていますか?」と訊ねたところ、「新しいものはつくっていません」とこの答え。さらに「何か新しく作る予定はありますか?」との問いにも「現在のところその予定はありません」とのことでした。

私は、「旧中島地区被爆遺構展示館」は、平和記念資料館の展示を補強する重要な展示物だと思っていますので、国立追悼祈念館がいち早く新しいパンフレットで紹介しているのに、「なぜ平和記念資料館は?」と疑問が湧きます。

確かに、「旧中島地区被爆遺構展示館」で配布されるパンフレット「積層の記憶―「この地」が語る歴史―」には、問合せ先として「広島市市民局国際平和推進部平和推進課」の名前と住所、電話番号などが記されています。

平和記念資料館からみれば、「あれは広島市が担当する施設」という思いがあるかもしれませんが、平和公園を訪れる人たちに「どこが担当しているのか」は全く関係のないことです。

広島市と平和記念資料館が、きちんと連携し、平和記念資料館の配布物でも「旧中島地区被爆遺構展示館」が紹介されることを願わずにはいられません。

いのちとうとし

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