「大社基地」跡保存運動
島根では、今月17日の「気象学者益田善信さんの戦争体験: 新・ヒロシマの心を世界に (cocolog-nifty.com)」で紹介した「旧海軍大社基地跡」(以下「旧大社基地」)の保存を求める運動が、行われています。
私が最初に「旧大社基地」の保存を求める運動のことを知ったのは、昨年5月10日の中国新聞の記事です。記事にはこう書かれています。「地元の歴史研究者たちが4月、市に調査と保存を求めて『大社基地の明日を考える会』を発足した」
ちょうどこの時期広島でも、このブログで何度も紹介しましたが、「サッカースタジアム予定地」から同じ戦争遺構である旧陸軍の「輜重隊跡」が発掘され、市民から「保存」を求める運動が起こっていましたので、この記事をより興味深く読みました。
と同時に、「旧大社基地」は、私には忘れられない思い出がありました。
今月17日のブログでは、「小学6年生の時社会見学で訪れたことがあり」と簡単にふれましたが、もう少し詳しく紹介したいと思います。
小学校最後の夏休み(1960年)を利用して、担任の岸先生という若い先生に連れられて同級生10人ぐらいと自転車で、古墳巡りをしました。私にとって、忘れることのできない小学生時代の貴重な思い出の一つです。
旧出雲市内の古墳を数カ所巡った後、珍しい前方後円墳を見学するため旧斐川村立荘原小学校に行く、途中で訪れたのが「旧大社基地」でした。現在は合併され出雲市となっていますが、当時は簸川郡斐川村直江地区にありましたので、「直江の飛行場跡」と呼ばれており、「旧大社基地」という名前は、全く記憶にありません。私が通っていた出雲市立高松小学校は、この「旧大社基地」から直線で西に約7.5キロメートルの距離にあります。
中国新聞より
「飛行場跡」と紹介したように飛行場としては使用されていませんでしたが、たまたま私たちが訪れたその日は、自衛隊機が飛来し、市民に紹介するデモンストレーションが行われていました。
私のアルバムにその時の様子を写した写真2枚が、残っています。
上の写真の左側に4人ほどの半ズボン、ランニングシャツ姿の子どもが映っていますが、これが私たちだと思います。
当時、飛行機をまじかに見ることなど全くありませんでしたから、ただただびっくりして見学したことを覚えています。余談ですが、「大社基地を考える会」の事務局にこの写真を送ったところ、「初めて見る貴重な写真です」と言われました。
当時、カメラは非常に貴重なものでしたが、引率していただいた岸先生は、何かあると自前のカメラを持参して、私たちを写してくださいましたので、この貴重な写真が残っています。
「旧大社基地」は、戦争末期突貫工事でつくられた飛行場ですが、中国新聞の記事によれば「コンクリート舗装の幅約60メートル、長さ1500メートルの滑走路」の規模で建設されました。
戦後「旧大社基地」は、1950年(昭和25年)6月から始まった朝鮮戦争では、米軍が駐留していた美保基地(米子市)の前進基地として整備され、1953年(昭和28年)まで使われたという記録が残っているようですから、私が訪れた時は、まだ十分に飛行場として使える状態だったようですので、デモンストレーションの飛行が行われていたのだと思います。
「旧大社基地」の思い出が少々長くなってしまいました。主題は「保存を求める運動」がどうなっているかです。その紹介は、明日にしたいと思います。
いのちとうとし
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