「フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会」開催-その2
「フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会」は、最後に下記の集会アピールが採択されました。そして参加者全員が原爆ドームを背にして手にしたプラスターを高く掲げ「フクシマを忘れない!」「さようなら原発」のシュプレヒコールを行いました。集会の参加者は、200人でした。
また、集会の途中で福島への支援と集会費用をつくるためのカンパ呼びかけられ、夕闇のなかでの集計となりましたが、計66,700余円が集まったことが報告されました。このカンパの中には、たまたま会場を通り、私が預った奈良県の家族の2000円も含まれています。
なお、今年はデモ行進を中止しましたので、3月14日に代表者によって中国電力に「1、島根原発2号機の再稼働を断念するとともに、3号機を運転しないこと。2、上関原発の建設計画を白紙撤回すること」を求める申し入れ行動を行うことにしています。
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3.11ヒロシマからのアピール
「『フクシマ』は終わっていない。復興ばかりが取り沙汰されて11年目を迎えるが、被災者は見えなくされ、被害はなお続き深刻化している。福島の声を聞いて欲しい! 隠された現実に、目を向けて欲しい!切に、そう願っている。」と、エッセイストの渡辺一枝さんは訴えています。
福島原発事故から11年目を迎える現在もなお、約8万人以上が避難生活を余儀なくされるにもかかわらず、日本政府は福島県内外の被災者は3万5千人弱とし、避難者の実態を把握しようとしていません。そればかりか、東京の公務員住宅に避難していた避難者に対して福島県から住宅補助を打ち切られたばかりか、退去を求める裁判に訴えて追出しにかかっています。町内全てが「帰還困難区域」に指定されていた双葉町や大熊町では、全地域の除染が行われないままに「準備宿泊」が始まるなど、被曝線量の高い地域への帰還が推し進められています。
今年2月には、事故当時6歳から16歳で事故後に甲状腺がんと診断された6人が、「自分たちがなぜこのような病気になってしまったのかを明らかにしたい」という思いから、東電を相手取って損害賠償で訴訟を起こしました。福島県の健康調査などでは、原発事故との因果関係は認められないとしていますが、原発を推進してきた日本政府と東電がなすべきことはもはや明らかです。
福島第一原発の廃炉作業は11年経った今もまったく進捗していません。日本政府は、2021年4月に、全国や地元の多くの漁協関係者からの反対の声や隣国の批判の声を無視して、ALPS汚染水の海洋放出を決定してしまいました。
島根では、島根原発2号機の再稼働をめぐって住民が意思を反映させようと住民投票条例の制定に取り組まれましたが、地元自治体は住民の声に背を向け、条例制定を拒否して、再稼働承認に向かっています。
昨年11月、地球の気候変動に対する第26回の締約国会議が英国のグラスゴーで開かれ2050年、温室ガス排出ゼロの目標が共有されました。この会合に岸田首相が参加して日本の脱炭素の政策を披瀝しましたが「化石賞」の汚名をかぶせられました。石炭火力の温存や原発の推進の転換こそ求められています。福島原発事故は日本で起こったことを真摯に反省し、地球の温暖化という危機世界共通の課題に対して真摯な対応が求められます。
現在、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に対して、ロシアの人々をはじめ世界中から反戦の声があがっています。ロシア軍により原発等核施設が攻撃され、核兵器の使用を公然と発言し、威嚇していることに対し、被爆地ヒロシマから強く抗議します。
福島原発事故を風化させないためにも、福島に寄り添い、福島の現状を学ぶとともに、原発の再稼働・新規建設に反対し、原発をなくし、自然エネルギーへの転換を求めます。
2022年3月11日
「フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会」参加者一同
ロシアのウクライナへの軍事侵略の中で、原子力発電所への攻撃、占拠が行われ事態へと発展しる中で開催された今年の「フクシマを忘れない!さようなら原発ヒロシマ集会」は、今まで以上に「原子力発電所がいかに危険なものか」を考えさせられる集会となりました。
いのちとうとし
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