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2022年3月 1日 (火)

プーチン大統領の「核兵器使用」発言に抗議

1か月半余り休止していましたが、今日3月1日から不定期ですか、このブログを再開することにしました。当面、編集者いのちとうとしの原稿のみの掲載となります。

その再開第1回目が、まさかこのような内容になるとは思いもしませんでした。

ロシア・プーチン大統領によるウクライナ侵攻です。絶対に許すことのできない暴挙です。この軍事侵攻に強く抗議します。

Photo_20220228151101

さらにプーチン大統領は、「核兵器の使用も辞さない構え」を示唆しました。このプーチン発言に対し、広島県原水禁は、昨日抗議文を在日ロシア大使館を通じて送付しました。

少し長くなりますが、以下にその全文を掲載します。

 

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抗議文

2022228

 

ロシア大統領ウラジミール・プーチン殿

――核兵器の使用は国際法違反、そして人類全体の否定です――

 

今回の世界的危機に際しての貴殿の発言が、報道されています。

 テレビ演説で「外部からの邪魔を試みようとする者は誰であれ、そうすれば歴史上で類を見ないほど大きな結果に直面するだろう」と語り、核兵器の使用も辞さない構えを再び示唆した。

核を使用するという脅しをかけることは、明確に国際法違反です。1996年の国際司法裁判所の勧告的意見でも、次のように述べられています。

以上のことから、核兵器の威嚇または使用は武力紛争に適用される国際法の規則、特に国際人道法上の原則・規則に一般的には違反するであろう。しかし、国際法の現状や裁判所が確認した事実に照らすと、国家の存亡そのものが危険にさらされるような、自衛の極端な状況(extreme circumstance of self-defence)における、核兵器の威嚇または使用が合法であるか違法であるかについて裁判所は最終的な結論を下すことができない。

 例外規定としの「自衛の極端な状況」に当てはまらないことは、貴殿も含めて誰にとっても明らかですから、「国際法違反」は疑う余地がありません。

 それ以上に、核兵器禁止条約では、「核を使うぞと脅すこと」は禁止されています。さらに13日の、「核戦争を防ぎ軍拡競争を避けることについての核保有5か国首脳による共同声明」では、わざわざ「5か国は、それぞれの国の保有する核兵器が相手国に対して、また他のどの国に対しても向けられていないことを再確認した」とまで言っているのですから、貴殿ならびにロシアは自らの言葉を守らなくてはなりません。

しかし、貴殿だけが非難に値する訳ではありません。イギリスのメイ首相は、2016年、議会で他国に対して核を使うと明言したように、米英仏という核保有国も核の使用には躊躇していないのです。

 スコットランド国民党のジョージ・ケレバン議員の質問、「メイ首相は自ら、10万人の罪のない男女や子どもの命を奪う核兵器の使用を許可する覚悟があるのか」に対して、メイ首相は、まず、躊躇することもなく「Yes」と言ったのです。

 核保有国がこのように、核兵器の使用に「前向き」なのは、核兵器が使われたとき、どのように事態か起こるのかについての無知が原因だからだとしか考えられません。

 しかし、広島・長崎の被爆者そして市民は、自らの経験としてその悲惨さそして非人道性を知っています。だからこそ私たちは、どのような理由であれ、核兵器を人間に対して、あるいは地球上で使ってはならないことを言い続けてきました。

 そして、「万一」貴殿が核兵器を使ったとすると、その結果起きる「生き地獄」は、インターネットとドローンを通じて世界の人々が目の当たりにすることになります。

 それは、数十億の人々が広島・長崎で実際に起きた生き地獄を、大きな画面で長時間にわたって見続けることを意味します。その人々がどのような反応を示すのか、少しでも想像力が残っているのなら考えてみて下さい。

 録画され編集された映像と人々の阿鼻叫喚は、未来永劫に「貴殿」のしたこと、「ロシア」のしたこととして永遠に語り続けられます。

 貴殿の言葉「歴史上で類を見ないほど大きな結果」として、貴殿ならびにロシアが未来永劫、人類全体から蔑まれ、厭われ、共存したくない存在としての烙印を押されることになるはずです。

 広島・長崎を知っている私たちは、ロシアがそのような存在になることを望んではいません。それ以上に、一人たりとも広島・長崎の被爆者と同じ思いをすることになってはいけことを声に大にして叫びます。

 核兵器の使用はしない、人類の一員としての最低限の責任を果すと、直ちに言明して下さい。

 「こんな思いは誰にもさせてはならない」と叫び続けなくなった多くの被爆者、そして今も、その思いを叫び続けている被爆者とともに、貴殿の決断を待っています。

 

原水爆禁止広島県協議会

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いのちとうとし

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