2021年の年末に思う
あっという間に年末です。年々1年経つのが早くなります。思い出すのが大学の講義でのある先生の「人生はレコードのようだ」ということば。つまり、人生の初め頃は針がレコードの外側をぐるりぐるりと回るので1周(1年)が長い、人生が進むにつれてレコードの内側に入っていくのでどんどん1周が短くなると。確かに最近は友だちと話をしていても、「つい、この前」が20年前、30年前のことだったりします。そんな、自分にとっては「つい、この前」だけど結構前の、初任校での話です。
初任校で1年生を担任してたとき、平和学習の中で、ある子が「その頃の子どもは、今のわたしたちみたいに、先生から戦争はいけないよって教えてもらわなかったん?」と言いました。私は「その頃は、戦争に行ってお国のために戦えと教えてたんよ」と話しながら、ぞくっとしました。そうしないと罰せられる世の中であっても、自分は本当に戦争反対と言えるのか?「昔」の話と思っていたことが今の自分に地続きであることに気づき、身が震えたのです。弾に当たって死ぬのも怖いけれど、個が大きな力に押しつぶされ絡めとられることが本当に怖いと思いました。
4校目に勤務していたとき、平和集会の最後のあいさつで校長が「平和のためにはルールを守ることが大切」と言いました。そうですか?当時のルールは「敵を殺せ」「お国のために死んでこい」と教えることでした。だからこそ、決められたことに思考停止で従うのでは無く、真実を見抜くこと、声に出すこと、声を出せない時代をつくらないことが、平和を築く上で必要なのです。
30年前の、私に問うた子どもの顔と自分の身震いを、ずっと忘れずにいたいと思っています。
よりのぶ
[お願い]
この文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
« 島根原発2号機再稼働阻止!平和フォーラム総決起集会 | トップページ | 奇妙な広島市の「核兵器禁止条約」の紹介 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 変わるか、消えるか?!(2025.07.10)
- 「ヒロシマ平和絵画展」(2025.07.09)
- 2025年7月のブルーベリー農園その1(2025.07.08)
- ウリ民族フォーラム2025INヒロシマ(2025.07.07)
「学校」カテゴリの記事
- ウリ民族フォーラム2025INヒロシマ(2025.07.07)
- 第28代高校生平和大使結団式(2025.06.16)
- ヒロシマとベトナム(その70-2) ―「昭和100年」と父― その2-2 (2025.06.06)
- ヒロシマとベトナム(その70-1) ―「昭和100年」と父― その2-1 (2025.06.05)
- 「さすが広島だ」と思われたい(2025.05.25)
« 島根原発2号機再稼働阻止!平和フォーラム総決起集会 | トップページ | 奇妙な広島市の「核兵器禁止条約」の紹介 »
コメント