2022年度憲法を守る広島県民会議総会
憲法を守る広島県民会議の2022年度総会が、12月22日午後6時から自治労会館で開催されました。
総会は、高橋克浩事務局次長の開催あいさつで始まり、松田育典さん(JR西労)を議長に選出し、議事が進行しました。主催者あいさつは、佐古正明代表委員。
佐古代表委員は、「日本国憲法の三原則『平和主義・国民主権・基本的人権の尊重』が、安倍政権の誕生で無視されてきた。2016年の参議院選挙で改憲勢力が、3分の2になったが、具体的な動きにはならなかった。それは、平和フォーラムなどを中心とした改憲反対の動きがあったから。先の衆議院選挙では、改憲勢力が前進した。その結果を受け、自民党は、それまでの『改憲推進本部』の名称を『改憲実現本部』と改めた。改憲項目はいろいろといっているが、本丸は9条の改憲。これに対抗するためには、私たちの運動が大事だ。そして何より、いま政治によって生きる権利が侵されている。改憲を言う前にこの問題を解決することが大事ではないか。その運動をしっかりと作り上げて、改憲の動きを阻止しなければならない。」と訴えました。
続いて藤本講治事務局長が、2021年度の活動報告、2022年度の活動方針(案)を提案。活動方針では、「従来取り組んできた『5.3意見広告』『5.3ヒロシマ憲法集会』などをより幅広く取り組むとともに2014年5月に発足した『戦争をさせないヒロシマ千人委員会』の活動を強め、各地区で街頭アピール行動(「3の日行動」「19日行動」)などの活動を強化すること」が確認されました。当面する具体的取り組みとしては、来年の2月11日に内田雅敏さん(弁護士・戦争をさせない千人委員会事務局長)を講師に招き「紀元節復活反対!平和・民主主義・人権を守る2・11ヒロシマ集会」を開催することを決めました。
その後会計関係の議案が提案され承認の後、2022年度役員の選出が行われました。その結果、山田延廣さん(弁護士)、檀上正光さん(社民党)、佐古正明さん(平和運動センター)の3人が引き続き代表委員の任を務めることになりました。
最後に代表委員の檀上正光さんが、閉会のあいさつを行い総会は終了しました。
引き続いて、「『憲法改正』はどこへ進むか―総選挙の結果と今後の運動について―」と題して、山田延廣弁護士から、問題提起が行われました。
山田さんは、「衆議院選挙の結果」を分析し、特に「争点は、社会民主主義:新自由主義のはずであったにもかかわらず、それを争点化できず、『自民党と維新が改革政党』:『立憲政党は憲法を守れだけの古い政党』という構図をつくられてしまった。」と指摘。
そして「今後改憲の動きが強まるが、本当に今国民が求めているものは改憲なのか。人々が求めているのは身近な生活問題①憲法に沿った指示を②防衛費よりも福祉や生活やコロナ対策。改憲阻止の運動は、こうした課題にきちんと取り組めるかどうかにかかっている。」とし、最後に「参議院選挙が改憲勢力との争いの天王山となる。そのためにも参院選での統一候補の必要性を再確認することが大切である」と訴え、講演が終わりました。
衆議院選挙後、岸田首相は、憲法改正に向けた動きを強めるだけでなく、特に外交安保問題では「辺野古基地移設の推進、敵基地攻撃能力論の展開、宇宙サイバー技術、防衛費予算の1%枠突破、「思いやり予算」の「同盟強靭化予算」に変更」など危険な動きを強めています。
護憲運動にとって、まさに正念場の年を迎えようとしています。そういう時期だからこそ、もう一度「日本国憲法が戦後政治の中で果たした役割、その先駆的な意味を再確認する」学習が求められていると感じた「憲法を守る広島県民会議」の総会でした。
いのととうとし
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