「広島ブログ」

2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 広島城下町歴史学習散策会(第1回) | トップページ | ベトナムの歴史(その9) »

2021年11月19日 (金)

広島市「職員の服務に関する宣誓書」-その1

9月27日に開催された広島市議会総務委員会で「サッカースタジアム予定地の遺構について、委員から質問が出された」と聞き、市議会ホームページの総務委員会の委員会録音(画像はない)を、聞くことにしました。聞いてみるとサッカースタジアム予定地の遺構に関する質疑以上に私の興味を引く事案が審議されていました。

それは、市民の一人から提出され「広島市職員の『宣誓書』に憲法尊重擁護を記載すること」を求めた請願でした。

請願がいう「広島市職員の『宣誓書』」とは、地方公務員法第31条に定められた「職員は、条例の定めるところにより、服務の宣誓をしなければならない。」の規定により、広島市が定めている「職員の服務の宣誓に関する条例」に記載されているものです。

この条例では、「新たな職員となった時、定められた宣誓書に署名してからでなければ、その職務を行ってはならない」ことを定めていますから、「宣誓書」が、重要なものであることがわかります。

国家公務員は、国家公務員法第97条及び附則13条に基づいて定められた「職員の服務の宣誓に関する政令」によって、定められた「宣誓書」を提出することになっています。

私も、公務員が新たに職員となる時、「日本国憲法を尊重、擁護する」という宣誓することは知っていましたが、「宣誓書」に何が書かれているかまで、調べてことはありませんでしたが、これを機会に調べてみることにしました。

総務委員会の質疑の内容をよりよく理解しようと思い、まず委員会で問題となっている「広島市の宣誓書」がどんな内容になっているか調べることにしました。

多くの自治体の条例では、その条例に「宣誓書」の様式が添付されていますので、条例を参照すれば「宣誓書」そのものを知ることができますが、広島市の「職員の服務の宣誓に関する条例」には、何故か添付されていませんので、ホームページから、その内容を知ることができません。

パソコンからは、検索することができませんので、直接広島市の人事課を訪れて、「広島市の宣誓書を見せてほしい。もし変更前(後に説明します)ものもあればそれも見せてください」とお願いしました。上司と相談の後、2種類の宣誓書を見せていただくことができました。

この後の話が分かりやすくなるように、まず2種類の宣誓書の文面を紹介します。

現在使われている宣誓書です。

「私は、国際平和文化都市をめざす広島市の職員として、その職務が広島市民全体から信託された公務であることを深く自覚し、市民のために、市民の立場に立ってその職務に積極的に取り組み、広島市職員としての誇りを持って市民福祉の向上に全力を尽くすことを誓います。」

20211116_104201

改正される以前の宣誓書です。こちらは、当然のことですが、広島市のホームページで検索することはできません。

「私は、ここに主権が国民の存することを認める日本国憲法を尊重し、かつ、これを擁護することを厳かに誓います。

 私は、地方自治体の本旨を体するとともに公務を民主的かつ効率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として、誠実かつ公正に服務することを固く誓います。」

後者は、今読むと何か堅ぐるしい言葉遣いになっていますが、二つの宣誓書で、決定的に違うのは、日本国憲法に関する記述があるのかないのかです。

ここから、請願が審査された法務委員会の録音に戻ります。

請願者は、「広島市職員の『宣誓書』に憲法尊重擁護を記載すること」ことを求める主な理由として

「①公務員は、憲法99条に定められた憲法尊重擁護義務がある②国家公務員・裁判所の職員・広島県の職員の皆様の宣誓書には憲法を遵守することを書かれている」の2点を挙げています。

ちなみに広島県の「宣誓書」は、広島市が改正前に使っていた宣誓書の文面と全く同じです。

委員会は、誓願者が提出理由の補足説明をしたあと、質疑が始まりました。質疑を行った委員は、一人だけでした。

そのやり取り、特に広島市の答弁の内容は、非常に興味深いものがありましたが、ここまででずいぶん長くなりましたので、、次回以降に広島市の説明を検証することにします。

いのちとうとし

[お願い]
この文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
広島ブログ

広島ブログ

 

« 広島城下町歴史学習散策会(第1回) | トップページ | ベトナムの歴史(その9) »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

憲法」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 広島城下町歴史学習散策会(第1回) | トップページ | ベトナムの歴史(その9) »