落ち込む日々が続いていましたが!
この間、落ち込む日々が続いていました。大きな理由は相次ぐ知人・先輩の人たちの逝去です。様ざまなことを教えていただき、指導してくださった人たちが相次いで亡くなられたことです。
10月22日には、68歳という若さで亡くなられた長谷川健一さん、福島県飯館村で酪農をされていた方で、福島原発事故で避難を強いられました。福島原発事故に対する元「飯館村民救済申立団」の団長をしておられました。亡くなられた原因は、甲状腺がんです。広島の原水禁大会にも参加され、話しもしていただきました。甲状腺がんと聞いて、原発事故の影響だと考えざるを得ません。とても気持ちの広い方で、解りやすく話しをされる方でした。
翌23日には、大阪に住んでおられた稲岡(いなおか)宏蔵(こうぞう)さんです。このブログでも紹介されましたが、昨年12月31日に「核被害の歴史-ヒロシマからフクシマまで」という本を、緑風出版から出しておられました。稲岡さんは1941年に長崎市で生まれた方ですが、原爆の時は諫早市に疎開されていて被爆を免れました。戦後の平和運動の歴史にとっても詳しい方で、運動の歴史についてはまさに「生き字引」という方でした。稲岡さんが大阪で主催された集まりには、何度か呼んでいただきました。
そして10月24日に亡くなられた坪井直さん、報道で知ったのは3日後の27日ですが、まさに立て続けという感じです。坪井さんにもたくさんの思い出があります。印象的なのは福島原発事故後、何かの会議の後に「修学旅行生に体験を話した時に、日本には原発がいくら在るのか聞かれるのだけど?」と訊ねられたことです。そして坪井さんといえば、「ネバー・ギブ・アップ」です。
やはり落ち込む大きな理由は衆議院選挙です。やっと安倍・菅政権に「否」をくだすことが出来ると思っていたのですが、どうしてこういう結果になったのでしょうかね。
そんな中、気分を晴らしてくれることがありました。それは九州電力の川内(せんだい)原発の在る鹿児島県いちき串木野市で、10月31日に実施された市議会議員選挙のことです。原発そのものは薩摩川内市に在るのですが、30キロ圏内にいちき串木野市はすっぽりと入ります。選挙は告示日直前まで、16名の定数に立候補者も同数とされ無投票が確実視されていました。
そこに高木しょうじさんという長年の反原発仲間が立候補したのです。彼は東京生まれの東京育ちの70歳、2014年からいちき串木野市に住んで、職業はイラストレーター。主に漫画を描いて、原発に反対するパンフの絵で観られた人もいると思います。
彼は告示5日前に無投票になることを知り、選管に行って書類をもらい考え始めたそうです。迷いに迷い告示日前日の夜9時に立候補を決め、選管での手続きは告示当日の午後3時に終えました。選挙ポスターもビラも自分で作成し自宅にあるリソグラフで印刷したそうです。
彼は「こちら(いちき串木野市)に7年住んでいるが、人見知りが強く付き合いが悪いので、そんなに知り合いは多くなかったが、市民は選挙が無投票になるのを嫌がったのだろうね」と話していました。
当選したとしても最下位だろうと思っていたらブービー、共産党の新人候補が涙を飲みました。
木原省治
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