何故IOCは、8月6日8時15分の黙祷を拒否するのか
IOCバッハ会長は、私たちが要望した「8月6日8時15分に全会場で黙とうを呼びかけてほしい」という要望に対し、1日の記者会見で「8月6日の黙祷はしない」と発表しました。
私がこのニュースを耳にしたのは、8月1日の午後5時半頃、中国新聞の記者からの電話取材を受けたからです。
原水禁がIOCバッハ会長に送って要請書については、7月28日のブログ「「8月6日には、オリンピックの会場で全員黙祷を!」 広島県原水禁、IOCバッハ会長に要請書送付 : 新・ヒロシマの心を世界に (cocolog-nifty.com)」に全文掲載していますので、ぜひ改めて読んでいただきたいと思いますが、改めて「バッハ会長に広島訪問は何だったのか」と問わなければなりません。
1日のIOCの記者会見では「広島市からも要請があったが、8月6日は黙祷しない」と、広島市からも要請があったことを明らかにしました。広島市や被爆者団体、原水禁などの要請を無視したもので、許せるものではありません。IOCから広島市に回答が届いたのは、翌日(2日)の午後3時頃だったようです。ちょうど私が問い合わせの電話をした時でした。午後5時過ぎに改めて担当課に電話で聞いた限りでは、その内容は「広島訪問時の対応への感謝」と「8月8日にすべての犠牲者に対する思いをはせる何かを行う」というだけで、「8月6日」には全く触れられていないようです。もちろんというか予測通りというか、県原水禁や広島県被団協には、今も全く返答はありません。
「8月6日8時15分の黙祷を」の要請を最初に呼びかけた秋葉忠利前広島市長は、オンライン署名呼びかけの中で、以下のようにIOCの決定を批判するとともに、署名活動の継続を呼びかけています。
「8月6日8時15分の黙祷を拒否したIOCは、『平和の聖典』としてのオリンピックを日本で開く意味と、オリンピックの存在意義そのものを自己否定したことになります。」とし、この問題を考えるうえで、次の3点が重要だと指摘しています。
①「平和の祭典」であるオリンピックを日本で開くにあたって、会期中の8月6日を無視するということは、日本で開く意味を否定し、「平和の聖典」としてのオリンピックの存在意義を自己否定することになっています。
②8月6日について、7月中から積極的にその意味を考えた人は多くないにしろ、「IOCが8月6日を無視する」と聞いたら、「それはおかしい」と感じる人が圧倒的多数だと思います。その人たちの気持ちの受け皿として署名活動を続けます。
③幸いにしてIOCも組織委員会も、何が正しいことなのかを理解すると、「有観客」から「無観客」に一晩で方針変更をしたように、又人権感覚ゼロのスタッフを一晩で解任したように、正しい行動を選べる組織です。圧倒的多数の人々の8月6日への思いを届けることで、8月5日に方針変更を行って黙祷が実現する可能性はゼロではありません。
秋葉さんが継続して呼びかけるキャンペーンアドレスは「キャンペーンについてのお知らせ · 8月6日8時15分の黙祷を拒否したIOCは、「平和の祭典」としてのオリンピックを日本で開く意味と、オリンピックの存在意義そのものを自己否定したことになります。 · Change.org」です。
「IOCの決定はおかしい」「IOCに抗議する」との思いを、このキャンペーンに協力することで表してください。
いのちとうとし
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