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« 74回目の憲法記念日 | トップページ | 何故ワクチン接種が遅れているのか ――これから発生する被害のかなりは「人災」と言えるのではないでしょうか―― »

2021年5月 5日 (水)

ヒロシマとベトナム(その23-3) 日本の姿勢が問われる「出入国管理及び難民認定法」改正

― 政府案・野党共同案、審議はじまる ―

前回、前々回に続き、現在国会で審議されている「入管法」改正について取り上げます。416日の衆議院本会議で政府改正案の主旨説明が行われました。前回も述べましたが、政府案は難民認定申請が3回目以降の申請の場合には送還できるようにすること、退去命令に従わない者への罰則を新設するなど多くの問題を持っています。国連理事会の恣意的拘禁部会も4月初旬に「改正案は国際的な人権基準を満たしていない」と再検討を求める書簡を日本政府に送っています。

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4月21日、衆院法務委員会で安富潔(慶應義塾大学教授・法務省第7次出入国管理政策懇談会座長代理)、柳瀬房子(NPO法人難民を助ける会会長)、市川正司(日弁連元人権擁護委員長)、児玉晃一(弁護士)4人の参考人の意見陳述に続き質疑が行われ、本格的な審議が始まりました。その詳細な紹介は省きますが、児玉晃一弁護士の最後の訴えが印象的でしたので、紹介します。


最後に議員の先生方にお願いを申し上げます。こちらにいらっしゃる議員の先生方、一人でも多くの人を幸せにしたいという志を持たれ本当に大変な日頃の職務に就かれていると思います。人権外交に関する超党派議連ができていると報道で聞きました。人権は普遍的な価値だから国内の問題に限らず、外国の市民を助けるために日本の国会議員の先生方が力を尽くそう、そういう趣旨と受け止めています。非常に崇高なことだと思います。であれば、日本にいる外国人の人権にも是非目を届けていただきたい。

私には夢があります。国籍や在留資格とかに関係なく、すべての人が家族と一緒に暮らす、迫害の恐怖から逃れる、不当な身体拘束から解放される、あるいは収容されていても適切な医療を受け、命を維持できる。いわば、当たり前の世界をが、私の夢です。残念ながら今回の法案は、この夢とは真逆の方向に向かっていると思います。

私はこの法案が通って、笑顔になる外国人の姿がまったく思い浮かびません。むしろ、既に苦痛に満ちている状況にあるのに、苦痛をさらに加える、そういう内容になっていると思います。先生方へのお願いは、一人でも多くの人を幸せにしたい、笑顔にしたい。このようなお気持ちをお持ちの皆さんだと思います。

与党とか野党とか関係なく、本当に多くの人を幸せにするためには、どういう法改正が必要なのか、妥当なのか、そこを改めて立ち止まって考えていただければと思います。以上から、私はこの法案に反対します。

(録画放送から筆者が掘り起こしました)

なお、5時間半余りの委員会の様子は次のURLで見ることができます。

https://live.nicovideo.jp/watch/lv331484154

―野党共同案の内容―

下の図表は野党(立憲民主党・共産党・国民民主党・沖縄の風・れいわ新撰組・社民党)が共同提案した「入管法改正案対案」の全体像です。図表上の「現行法」に対する「本法律案」部分が野党案です。まず、「難民等の定義」を「補完的保護対象者」として、前回も紹介しましたが「ノン・ルホールマンの原則」対象者を、迫害を受ける可能性がある国へ送還してはならないという原則が明記されています。

次ぎに、難民認定の公平・中立性を確保するために、政治的中立性をもった独立行政委員会(難民等保護委員会)を新設し、認定主体を現在の法務大臣から移行するとしています。そのことによって、これまで一時庇護上陸や仮滞在などの許可などを含め、入国審査官の裁量権によるところが大きかったものを独立行政委員会が審査・通知を行うことで公平性を担保しようというものです。

また、現行法では在留資格のない外国人を全て収容するという枠組を撤廃し、収容は逃亡の恐れのある場合に限ることや、不法在留者のうち一定の要件を満たした人には定住者の在留資格を与えるなど、国連が求める「国際的基準」に沿った内容になっています。

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【注】上記の図は、クリックすると拡大して見れます。

―関心・世論を高め「政府案」を排し、野党共同案で国際基準の入管政策を―

 616日の会期末まで一ヶ月余り、入管法改正案をめぐる国会審議は極めて重要な時期です。421日の与党議員の質問・意見を見て、果たして児玉晃一弁護士が訴えられた姿勢で審議に臨むのだろうかと極めて不安になりました。審議時間だけ重ね、強行採決というパターンを許してはなりません。

母国で起きた国軍のクーデターで家族や友人など大切な人が生命の危険に晒されいる在留ミャンマーの人たちだけでなく、多くの外国籍の人々や関係者、そして国際社会が注視しています。国会審議に合わせて国会前行動も続けられています。世論を高め、政府案を排し、野党案で国際基準の入管政策を実現させましょう。

(2021年5月5日、あかたつ)

 

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