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2021年3月25日 (木)

二つの原発裁判で思うこと

 3月18日、同じ日に広島高裁と水戸地裁で、原発に関する二つの判断が行われました。

  広島高裁では伊方原発の「再稼働」を認める決定、そして水戸地裁では、東海第二原発の運転を差し止めるという判決です。

伊方原発の決定は、なんとも軽いというか本気で考えることをしないで、下したとしか言いようがないものでした。これまで原発についての裁判で、電力会社寄りの判決に多く遭遇してきましたが、「悪(わる)は悪なり」に、それなりに裁判官の判断の尺度というのが見られました。しかしこの度の広島高裁の判断は「ようわからんから、電力会社のいう通りにする」というのがミエミエです。

この決定で大きく反応したのは四国電力の株価でした。決定が出るまで840円くらいをウロウロしていたものが、午後2時と同時に900円くらいに跳ね上がりました。いかに投資家が、人の不幸で金儲けしたいというのが分かりました。

 私が最初に原発裁判に接したのは、1978年4月25日、松山地裁で判決が下されたやはり伊方原発に関するものです。今は亡き森滝市郎さんと判決前日に松山の旅館に宿泊し傍聴に臨みました。

 敗訴でしたが春の暖かい日射しの中、原告の広野房一さんが「辛酸入佳境(しんさんまたかきょうにいる)」という垂れ幕を出して法廷から出てこられたのを、昨日のことのように覚えています。

「辛酸入佳境」とは足尾銅山鉱毒事件を戦った田中正造が好んでいた言葉で、「何事もすべてを打ち込んで事にあたれば、どんな苦労もかえって喜びになる」というものです。

 

一方、水戸地裁の判決は、原発事故時における避難計画が実効性の無いことを示した内容で、判決要旨には「実現可能な避難計画及びこれを実行し得る体制が整えられているというにはほど遠い状態であり…」としていました。

原発事故への備えでは、この段階で失敗しても次で食い止められるという「深層防護」という考え方があり、レベル1~5までの対策があります。1~4までは原発内でのことで、これは原子力規制委員会の基準に基づいて電力会社が責任を負うことでしょう。しかしレベル5は避難計画に関するもので、その責任は日本では自治体や内閣府が担うことになっています。それがしっかりと実効性が無ければ、「再稼働」などあり得ないと思うのです。

コロナ禍の中コロナを防ぐには、風通しを良くして密を避けて避難する。原発事故では放射能が来ないように窓を閉めて避難する。この相反する対策を自治体がどう落とし前を付けて実行するかが問われています。

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今日、広島県原水禁の金子哲夫代表ら9人と、広島県庁の危機管理監を訪ねコロナと島根原発の避難との関係で、説明を聞きにいきました。島根原発の避難計画の問題では、このブログに何度か書いていますから省略しますが、コロナ禍に対応する避難計画は今現在も策定されていません。

水戸地裁の判決を観れば、避難計画が策定されてない状況では「再稼働」などあり得ないと思うのです。今の状況なら再稼働はしないでいうのは当然のことではないでしょうか。

島根原発2号機は、5月頃にも原子力規制委員会の「合格」が出ると予想されています。しかしコロナ禍に対応した避難計画は明らかにされていません。いつもいうことですが、実効性のある避難というのはあり得ないと思いますが、今後の動きは注目です。

木原省治

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