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2021年1月18日 (月)

アメリカの「臨界前核実験」に強く抗議する

アメリカが、昨年11月にネバダ核実験場で「臨界前核実験」を実施したことが、報道で明らかになりました。アメリカが「臨界前核実験」を行ったのは、2019年2月以来で、トランプ政権では3回目です。

昨年の11月と言えば、核兵器禁止条約の批准国が50カ国に達し、同条約の発効が確定したすぐ後です。核兵器廃絶を求める国々や市民に対する挑戦といえる実験です。昨日の中国新聞は、「アメリカロスアラモス国立研究所の文書で明らかになった」としていますが、なぜこの時期に明らかになったのかと考えてみました。

一つは、核兵器禁止条約の発効まで1週間というこの時期の発表は、核兵器禁止条約に挑戦し、核戦力は絶対に手放さないというメッセージを突きつけたように私には思えます。

二つは、トランプ政権が進めてきた、「核態勢の見直し(NPR)」や「イラン核合意からの離脱」に象徴される核兵器の役割を増大させる政策への意思を、政権が交代するこの時期に改めて強調しようとしたと思えます。

いずれにしても、世界の「核兵器廃絶への流れ」に逆行する暴挙であり、あらゆる核実験に抗議し続けてきた私たちにとって、絶対に許すことのできない行為です。

アメリカの「臨界前核実験」に強く抗議します。

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ネバダ州の核施設 

もう一つ指摘しておきたいことは、この「臨界前核実験」は、ネバダ核実験場で実施されたということです。私たち広島県原水禁は、このネバダ核実験場の風下に住み、核実験により被曝した被害者の組織「シティズンズ・コール」(米国・ユタ州シーダー市)の呼びかけに応えて、1984年以来毎年1月27日に「ネバダ核実験場の閉鎖」を求めて慰霊碑前で座り込み行動を続けてきました。「ネバダ核実験場の閉鎖」は、アメリカの核実験を中止させるためには、絶対に必要であり、その第一歩になることを改めて強調したいと思います。

今回の実験は、トランプ政権が行ってきた「使える核兵器」と言われる小型核兵器の開発のために進めるための一環であり、核兵器の使用への危惧を高めるものであり、強い危惧を抱かざるを得ません。

バイデン次期政権が、この危険なトランプ政権の核政策を大きく転換させ政権となることを望まずにはいられません。

今年元日に「地球平和監視時計」の日数を確認し、今月2日のブログで「688日の日数が、このまま一日ずつ確かに刻まれ、再び0に戻ることがないようにと願わずにはいられません。」と書いたばかりですので、原爆資料館に行ってきました。「最後の核実験からの日数」は、「0704日」となっており、まだリセットされていませんでした。

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「いつリセットされるのか」と気になるものですから、資料館に問い合わせると「現在広島市が確認中です。今日はリセットすることはありません」との答えでした。それを聞いた時は、「えっ、なぜ今日でないの」「確認するってどこに尋ねるの」と思ったのですが、休日で出勤者が直接の担当者では内容でしたので、そのまま帰宅しました。

帰宅後調べてみると、前回リセットされたのは、2019年5月27日で、「最後の核実験からの日数」は、「103」だったようです。この時のリセットは、その年の2月に実施されたアメリカの臨界前核実験によるものでしたので、「0」ではなく「103」とされたのです。実験がいつ行われたのかが特定できたようです。今回、NHKも中国新聞も「11月に実施していた」としか報道していませんので、広島市がどのように実験日を特定し、「最後の核実験からの日数」が何日にするのか、今日もう一度「地球平和監視時計」を見に行き、広島市に確認したいと思います。

「核兵器廃絶広島連絡会議」が呼びかけて実施してきた核実験抗議の座込みは、今回は今日実施される予定です。

「地球平和監視時計」と「核実験抗議の座込み」の様子は、明日報告します。

いのちとうとし

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