「辺野古の今・・・」―沖縄からの報告
昨日午後6時半から広島原爆資料館地下第2会議室で、「広島と沖縄を結ぶドゥシグヮー」が主催する「辺野古の今・・・」という講演会が開催されました。「ドゥシグヮー」とは、沖縄の言葉で「志を共にする友だち」という意味だそうです。
最近、辺野古の状況を伝えるニュースが少なくなっていますので、久方ぶりの現地沖縄からの報告を聞こうと私も参加しました。
講演会が始まる前に写されていたのが下の写真です。9月3日に沖縄ドローンプロジェクトが、ドローンを使って辺野古の様子を撮った写真です。もちろん講演会でも使われました。
PDFで送られた写真のようですので、写りが良くないのですが、最新の様子が分かると思います。
写真に書き込まれている文字は「辺野古側埋立の現状―――土砂投入から1年半 工事は大幅に遅れているがすでに4分の1の海が破壊された!」です。
「ドローンで撮った写真」と説明しましたが、昨年6月の「改正ドローン規制法」を根拠に、9月6日から国内の主要米軍基地・施設の上空での小型無人機ドローンによる撮影飛行が、原則禁止となったため、この写真が最後の写真となったようです。「原則」と書きましたが、どうしてもドローンによって撮影しようとすれば、「米軍の許可」が必要になりますから、実質的には完全禁止ということになります。
次の写真は、さらに見にくいかもしれませんが、工事の様子を写しています。
キャプションには次のとおり書かれています。
「コロナ禍の中、強行される工事 ・沖縄での緊急事態宣言 ・現場の抗議行動も休止せざるを得なくなっていた。 ・それでも防衛局は工事を加速 ・9月7日、抗議行動再開」「進む外周護岸嵩上げ工事 ・辺野古側外周護岸をH=4m嵩上げするためのL型擁壁工が施行されている。」
昨晩の話では、護岸は現在3.1mまで完成しているので、さらに5mの嵩上げが必要だということでした。
9月7日から抗議行動が再開されたと書かれていますが、情報では今月3日には、オール沖縄会議主催の「辺野古新基地建設阻止!第一土曜日ゲート前県民大行動」が開催されています。新型コロナ感染拡大の影響により7か月ぶりの開催となったそうです。
国は埋め立て工事を強行していますが、これからの最大の問題は、「大浦湾側の軟弱地盤に伴う変更申請」をめぐる攻防です。手続き的には、「県知事が不承認」したとしても最後は裁判闘争となり、最終的には残念ながら工事が強行されてしまうことになると思われます。
しかし、仮にこうした手続きによって工事を強行したとしても「水面下から最深部で90m近くまで軟弱地盤であり、対応する機械が不存在である」ことや「米軍の滑走路の構造基準を満たせない」ことなど、あまりにも大きなハードルが横たわっており、本当に使用可能な滑走路が完成するのかということも強く指摘されています。
コロナ下の中で、沖縄の基地問題の報道がほとんどないという状況が続いていますが、現地では今もなお基地建設のための埋め立て工事が続いていることを決して忘れてはならないことを思い起こさせる講演会でした。
講演会の後半は、日米安保体制の中で進む沖縄南部の島嶼部で進む「島嶼防衛」の話でしたが、意見を異にする見解が多くありましたので、その部分の紹介は割愛します。
いのちとうとし
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「県知事が負傷人」→、「県知事が不承認」、対応する機会が不存在→対応する機械が不存在、こと那で→ことなどで?ではないでしょうか
投稿: | 2020年10月24日 (土) 11時02分
変換ミス、入力ミスの御指摘、有難う御座いました。訂正しておきました。今後とも、御指摘頂ければ幸いです。また、内容についても、宜しくお願いします。
投稿: コメント係 | 2020年10月27日 (火) 13時43分