せこへいART MUSEUM美術館―せかいのこどものへいわの美術館
日銀広島支店で開催されている「せこへいART MUSEUM美術館」(せこへい美術館)に行ってきました。「せこへい美術館」は、世界の子どもの平和のための美術展です。
会場に入るとすぐ左手に「貝の標本」が展示されています。
米軍基地埋立てが強行される辺野古に隣接する大浦湾で上原一路(ひろ)さんと諒さん姉妹が採取した貝殻です。中には、絶滅危惧9種も含まれています。
「この貝殻を拾った頃は、まだ良かった。(略)土砂投入の為の護岸工事が終わって、海が囲われてしまいました。その中いいる貝や生き物たちはきっと沖縄県民と同じ、苦しい厳しい環境の中で必死で生きています。(略)どうかこの貝殻の言わんとしていることを感じてほしいです。」2年前に書かれてお父さんのメッセージが添えられていました。
この美術館のメインは、1階フロアーに広がる「BODY MAP」です。
畳1畳台の紙に自分の体の輪郭を型取って、生まれ故郷、将来のビジョン、身体で感じる苦しみや希望、支えなどをマッピングして、1枚の絵がつくられます。2002年に南アフリカでエイズと共に生きる女性たちの間で始まったものだそうです。
世界各地で実践されていますが、今回日本で初めてワークショップが実施され、その作品が展示されています。
1階には、世界の子どもたちが描いた絵が展示されています。イラク、カンボジア、マダガスカル、カザフスタン。
マダガスカルの子どもの絵は初めて見ました。
その横に、2階からつるされた大きな絵があります。パレスチナの子どもたちの作品です。
「希望の街」とタイトルが付けられ「パレスチナと日本の子どもたちが道と道をつないだ」と解説されています。パレスチナから送られてきた絵に日本の子どもたちが自分たちの絵を加えて作品にしたようです。どの絵が、パレスチナの子どもの絵かははっきりとわかりませんが、真ん中のグリーンの絵や、その右上の赤い十字のマークがある絵など少し大きめの絵がそうではないかと想像できます。
3階には、日本の子どもたちの作品が並んでします。
3階の最後の展示室には、私にこの展覧会の案内状を送っていただいた原仲裕三さんの作品が展示されていました。
原仲さんの作品は、案内状に同封されたはがき(あて先は、旧日本銀行広島支店)
に受け取り手の思いが描かれた返信はがきを並べたものです。
原仲さんは、この手法をよく使われています。
この文章でお分かりと思いますが、原仲さんは、子どもではありません。高等学校の美術の先生です。私が、このブログで紹介したことのある「原爆の絵碑」の台座をデザインされています。
このように、この美術館には、子どもたちの運動を支援する大人の作品もいくつが展示されているようです。
「せこへい美術館」の会期は、16日までです。16日は、午後3時で閉館となりますが、それ以外の日は午後6時まで開館しています。
会場の作品を見て、子どもたちの平和への思いを受け止めてほしいと思います。
いのちとうとし
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