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2020年6月26日 (金)

様変わりした中国電力の株主総会

昨日午前10時から、中電本社ビルで「中国電力株主総会」が開催されました。このブログで毎月10日と25日に原発問題を様々な角度から問題提起している木原さんが、今年も株主とし総会に出席すると聞いていましたので、激励の思いを込めて中電前に行ってきました。私が中電前に到着した時には、雨が降り続けていましたが、株主や支援者のみなさんが横断幕やプラカードを掲げて通行人にアピールしている前で、木原さんが今年の株主総会に提案する内容を紹介していました。

木原さんから聞いた株主総会の様子の一部を紹介します。

「コロナ禍の関係で、3分以内2問までと言われ、用意した6問のうち次の3問を質問しました。

①関西電力の幹部による贈収賄事件は、刑事告発、損害賠償請求が起き、中電にも経済産業大臣から『役職員による金品受領の有無及び不適切な工事発注・契約の有無について』の報告が求められたと思うが、公正で正しい調査ができたのか。

②島根原発におけるサイトバンカ建物巡視業務の未実施に関する保安規定違反がまた起り、これまでにも同様の事件が起きており、中電は『直ちに治せない体質』としかいいようがない。どうやってこれを治そうとするのか?また今回は処分というのが無い?

③新型コロナウイルス感染対策として当社最上階にある給電指令業務の、災害を対応のために分散しておくことを検討してはどうか。」(いのちとうとしが要約しました)

中国電力の回答は、①コンプライアンス担当の執行役員が行ったので公正に行われた。②この事案がまとめられたら、厳正な対応(処分)をする。③参考にして検討していく。だった」

原発問題については、木原さんが毎月10日と25日に原稿を送ってくれていますので、もう一度振り返ってお読みいただければと思います。

ところで、今日のタイトルに「様変わり」としましたが、もちろん中国電力の原発政策が変わったわけではありません。「新型コロナウイルス」の影響で、中電ビル玄関前の風景が「様変わりした」ということです。

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その一つが、毎年、株主総会の日には遠く祝島から駆けつけてこられる島民の人たちの姿が今年はなかったことです。今年は、派遣が中止されたそうです。

その二は、これもまた毎年参加している島根の仲間の姿が見えません。木原さんに訊ねると「島根の人たちも、『県境を越えない』ということで、今年は全員参加しないことになりました」とのことでした。

その三は、例年は、定刻前になると列をなすといっても過言でないほど次々と中電ビルの玄関を入っていく一般株主の姿がほとんどというか全くといってよいほど見かけなかったことです。その理由は、今年の中国電力からの「株主総会招集ご通知」の1ページ目に「新型コロナ感染症の拡大防止のためのお願い 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、当日のご来場は極力お控えいただき、同封の議決行使書またはインターネット等により事前に議決権を行使していただきますようお願い申し上げます。」と記載されているので、出席を控えたということでしょうか。

「脱原発へ!中電株主の行動の会」でも、参加の可否を巡っては論議されたようですが、最終的には「人数を絞って参加」し、直接意見を述べ、質問をすることになったようです。

そのためだと思われますが、上の写真でよくわかるように例年玄関前に壁を作るように並んでいた中電職員の数も大幅に縮小されていました。

結局、株主総会参加者は、取締役などを含めて116人で取締役らを除くと101人、全体で1時間48分と短時間で終了したようです。

ところで、株主総会が開催された昨日の中国新聞の27面には、九州4県に避難した18世帯53人が、東電と国に損害賠償を求めた訴訟で、福岡地裁が「福島県内からの避難者7世帯24人に対し計490万円を東電に命じた。国への請求を棄却した。」とのニュースが小さく掲載されていました。不当な判決と言わざるを得ませんが、しかし一部とはいえ電力会社側の責任が認められています。

ひとたび原発事故が起これば、決して責任を負いきれないほどの被害が広がること、そして何よりも東京電力福島原発事故によって今もなお避難生活を余儀なくされている住民がいることを中電もきちんと認識し、原発事業の見直しを進めるべきです。

いのちとうとし

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コメント

株主提案を出していることで、総会の運営にも責任があるという立場の中、中電との折衝を重ねました。新型コロナウイルス感染防止という社会的責任も果たさなければならないこと。しかし当然ですが、株主としての権利の尊重をするというスタンスの中、どう折り合いをつけるかという準備がたいへんでした。関西電力の株主総会のように議案の説明を1分でということにはさせませんでした。

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